宮城県で大雨により大豆、稲作に壊滅的な被害

 

(参考報道) 秋田県産のコメが不作のおそれ (2022/07/20)


「もう腐れている」記録的大雨被災地で“大豆壊滅” イネも減収の恐れ 

tbc 東北放送2022/07/25

記録的な大雨によって農作物にも大きな被害です。名蓋川が決壊した宮城県大崎市古川矢目地区では、田畑が冠水し、大豆がほぼ壊滅状態となったほか、イネも穂が出る前に枯れて減収になる恐れが出ています。

矢目営農組合 高橋清市組合長:「もう腐れている」

大豆の茎や葉が茶色くなっています。25日の大崎市古川矢目地区です。この時期、青々としているはずの大豆が枯れてしまっているのです。

7月15日から16日の大雨で名蓋川が決壊し、広い範囲で田畑が冠水しました。この地区で、大豆を生産している矢目営農組合の高橋清市組合長です。

矢目営農組合 高橋清市組合長:「葉っぱという葉っぱも、どこにもない。よほどの泥水だった」

営農組合では、およそ20戸の農家が転作作物の大豆を生産しています。

今年は、去年より2ヘクタール多い22ヘクタールに広げて育ててきたものの、今回の冠水によってほぼ壊滅状態となりました。

矢目営農組合 高橋清市組合長:「このようになったのは初めて。こんなの本当にあるのかという状態」

高橋組合長は、これまでに2015年と2019年にも名蓋川が決壊し被害を受けましたが、「今回は過去にない被害だ」と落胆しています。

矢目営農組合 高橋清市組合長:「『災害ではなく、人災だ』とみんなに言っている。とにかく、きれない堤防をつくってもらえればいい」

一方、イネは、8月上旬の穂が出る出穂期を前に穂の基となる幼い穂がつくられる「幼穂形成期」に入っています。しかし、長い時間、水に浸かると酸素が吸収できなくなり、枯れてしまいます。

矢目営農組合 高橋清市組合長:「腐れて枯れてきた。このようなイネは穂が出てこない。ここにもいっぱいある」

冠水被害を受けた水田では減収は避けらないと見られていて、どれだけコメが収穫できるか農家は心配しています。