IPCCが「気候変動は人為起源」という表現を初めて使用

 


気候変動は「人為起源」が「自然」を上回る IPCCが明記

bloomberg.co.jp 2022/03/01

IPCC=「気候変動に関する政府間パネル」は、8年ぶりとなる報告書の作成を前に、政策決定者向けの要約をとりまとめました。

気候変動について、人間の活動が、自然を超えて人間や自然への悪影響などをもたらしているとしています。

IPCC=「気候変動に関する政府間パネル」はこのほど、2014年以来、8年ぶりとなる第6次報告書の作成を前に、日本時間の2月28日夜、政策決定者向けの要約をとりまとめ、公表しました。 要約ではまず、観測された影響について、人間の活動に由来することを意味する「人為起源」という表現が初めて用いられました。

そのうえで、「人為起源の気候変動は、極端現象の頻度と強度の増加を伴い、自然と人間に対して、広範囲にわたる悪影響と、それに関連した損失と損害を、自然の気候変動の範囲を超えて引き起こしている」と位置付け、人間活動による気候変動が、自然の気候変動を上回っていると明記しました。

また人間社会への影響について、アジア地域においては、「暑さや栄養不良」、「メンタルヘルス」、「洪水や暴風雨による損害」などの面で悪い影響が明らかに増大しているとしています。

一方、地球温暖化による気温の上昇を1.5度程度に留める対策がとれれば、短期的・長期的な影響などを抑える効果が期待できるとしています。 IPCCの第6次報告書は、今年9月に開かれる総会で承認・採択される見通しです。