信濃毎日新聞の社説「マイナ保険証 一本化はそもそも無理だ」という記事

どうでもいいですが、「資格確認書」ってのが来ないですねえ。まあ、ほとんど病院に行かないので、本当は健康保険を抜けて 10割負担になってもいいんですけれど(5年や10年に1回病院に行く程度なら10割負担で十分)、扶養があるので、それをできないという感じですね。


〈社説〉マイナ保険証 一本化はそもそも無理だ

信濃毎日新聞 2025/11/16

結局は、すべての健康保険証がこれまで通り、来年3月末まで使えることになった。

従来の保険証を廃止し、マイナンバーカードに保険証機能を持たせた「マイナ保険証」に原則一本化する政府の方針は、やはり無理がある。考え直すべきだ。

会社員や公務員らの健康保険証を巡って、従来型の有効期限が切れる12月1日を前に、厚生労働省が暫定措置を日本医師会などの医療関係団体に周知した。

患者が期限切れの保険証を病院などに持参しても、保険資格を確認できれば医療費の10割負担を求めないとしている。窓口の混乱を回避する狙いという。

これまでは12月2日以降、マイナ保険証か、医療機関で保険証代わりに使える「資格確認書」に切り替えることとしていた。

自営業者らが加入する国民健康保険と、75歳以上の人の後期高齢者医療制度の保険証も、7月に有効期限が切れたが、既に同様の措置が取られている。

加えて75歳以上の人には全員、マイナ保険証の有る無しにかかわらず、来年7月まで使える資格確認書が配られた。

暫定措置を重ねる背景には、マイナ保険証の利用の伸び悩みがある。今年10月末現在でマイナ保険証を持っている人は、全人口の7割。裏を返せば、10人のうち3人は持っていない。利用率はさらに低く、10月で37%にとどまる。前月からの伸びは1・5ポイントだ。

厚労省はマイナ保険証の活用が質の高い医療提供につながると説明する。利用率低迷の要因を「メリットの周知が足りない」とするが、むしろデメリットが目立っているからではないか。

当初他人の情報をカードにひも付けるなどのミスが相次いだ。医療機関の端末で正しく読み取れないトラブルも起きている。

マイナカードもマイナ保険証も任意取得が原則である。にもかかわらず、政府はマイナ保険証の一本化を強行し、取得を事実上義務化した。不誠実な姿勢に対する国民の不信が、問題の根本にあることを真摯に受け止めるべきだ。

世論の反発に押され政府の対応は二転三転し、現場の手間を増やしてきた。例えば資格確認書は、マイナ保険証を持たない加入者に対し、保険者が自動交付する。従来の保険証が名称を変えて存続しているともいえる。

政府は暫定措置で取り繕うのでなく、従来の保険証の併用を認めるべきだ。国民が医療を受ける権利を守るための決断を求める。