中国が米国債を売り続けている模様。保有額は英国を下回り3位に





中国の米国債保有額、英国下回り3位に 3月2.8兆円減少

日本経済新聞 2025/05/17

米財務省が16日発表した3月末時点の国別の米国債保有額で、中国の保有額が前月比189億ドル(約2兆7500億円)減の7653億ドルとなった。289億ドル増の7793億ドルとなった英国が上回り、中国は3位に順位を下げた。

中国勢は長期債を中心に売り越した。最大の米国債保有国である日本は前月比49億ドル増の1兆1308億ドルだった。

2019年半ばに日本に抜かれるまで最大の米国債保有国だった中国は、21〜24年前半に保有額を圧縮。その後は8000億ドル近辺での保有規模を維持してきた。

25年3月の売買動向では190億ドルの米国債を売り越した。特に長期債の売越額は275億ドルの売り越しとなり、比較可能な23年2月以降で最大だった。

4月2日にトランプ米大統領が相互関税の全体像を発表すると世界の金融市場が混乱に陥り、同月上旬には米国債の相場が急落する場面があった。

安全資産とされる米国債が市場動揺時に売られるのは異例。中国や日本が米国債の圧縮に動いたとの観測が当時浮上した。4月末時点の各国保有データは米財務省が6月に公表する。