南アフリカで養鶏会社が資金難に陥り、鶏に餓死と共食いが発生したために35万羽を殺処分





南アフリカでは、飢えと共食いの被害に遭った数万羽の鶏が安楽死させられた

AP 2025/05/07

Thousands of chickens euthanized in South Africa after they were left starving and eating each other

南アフリカの国営養鶏会社が鶏に餌を与える資金がなくなり、鶏たちが飢え、共食いしていたため、動物福祉当局は 35万羽以上の鶏を手で安楽死させるという恐ろしい作業に直面したと当局者が明らかにした。

全米動物虐待防止協会(NSPCA)は、鶏の間で「大量共食い」が起こっていたが、職員たちが放置された養鶏場数カ所に到着した時点ですでに、どのくらいの鶏が死んでいたのか確実には分からないと述べた。

NSPCA は 50万羽以上の鶏を救うことができたと発表している。

「悲惨な光景でした」と NSPCA は声明で述べた。「骨と皮ばかりの鶏たちが群がり、鶏同士が食べ合い、給餌用の電線は剥がれ落ちていました。」

鶏は南アフリカの国営資産運用会社パブリック・インベストメント・コーポレーション傘下の大手鶏肉供給業者デイブレイク・フーズが所有していた。

NSPCA の職員が最初に 1つの農場で危機的状況に遭遇したのが 4月30日だった。同団体によると、南アフリカ北部で少なくとも 5つの農場が発見され、各農場で複数の場所で鳥が餓死していたという。

デイブレイク・フーズ社の広報担当者ノクワジ・ンコンゴ氏はデイリー・マーベリック紙に対し、飼料の供給に支障をきたす財政難のため、しばらくの間、鶏に餌を与えなかったと語った。

米国動物虐待防止協会(NSPCA)の家畜保護ユニットのマネージャー、ナザレス・アパルサミー氏は AP 通信に対し、大量殺処分は 4月30日に始まり、5月5日にようやく完了したと語った。アパルサミー氏によると、約 75人の動物保護官が、回復できない鶏を一羽ずつ安楽死させる任務を負っていたという。

「このような極端な手段にさらされた殺処分は、職員に大きな負担を強いた」と彼は語った。

NSPCAは、鶏には 1週間以上餌が与えられていなかったと述べ、責任を放棄したとして動物保護法に基づきデイブレイク・フーズ社を提訴すると誓った。

南アフリカ政府は、デイブレイク・フーズ社の経営側と財政難について協議中だと述べた。