「日本で7月に大地震が起きる」という噂が香港で拡大し、香港からの来日予約が激減

経済にまで影響が出てしまっているようです。先日は、タイの占い師が「日本で地震が起きる」と述べていましたけれど、これも香港で流行の話となっています。





地震の予言はインターネット上で広まり、香港は航空便を減らし、政府は翌日、噂を否定する声明を発表した

ntdtv.com 2025/04/26

大地震预言网路扩散 香港航班减班次 日政府发文辟谣

今年 7月に日本が大地震と津波に見舞われ、日本の漫画本の「予言」が香港で流布している。それにより、乗客数が減り、香港から日本への航空便にも影響が出ているという。

日本政府観光局(JNTO)の中国、香港、台湾事務所からの報告によると、「日本で地震が起きる」との噂が広がり、日本への旅行を中止する地域もあるという

この「予言」の影響で、香港の粤港航空は 5月13日から 10月25日まで、香港発仙台行きの便を週 4往復から週 3便に減らし、香港発徳島行きの便も週 3便から週 2便に減らすと発表した

中央社によると、大湾区航空日本支社長の伊藤宏樹氏は「 2月の春のフライト予約数は予想より 3割ほど少なかった。調査では多くの香港人がこの『予言』を信じていることが分かった。7月までに予約数はさらに減少すると予想される。路線を維持しなければならないことを考慮し、事前に減便を決定した」と述べた。

大湾区航空は、仙台線の予約が 2月下旬頃から減少し始めたことを明らかにした。

当初は日本の桜の季節とイースター休暇のため、3月下旬から 4月にかけて成長が見込まれていましたが、予約状況は期待ほど良好ではなかった。 「当初は座席の埋まり具合が 80%と予想されていたが、実際は 40%しか埋まらなかった」という。徳島線も風評被害を受けた。

一方、粤港澳大湾区航空は、現時点で成田線と関西線の減便の予定はないとした。日本航空、全日空、香港のキャセイパシフィック航空など、同様の路線を運航する他の航空会社は、現時点では大きな影響を受けていない。

香港メディアの報道によると、この噂の発端は漫画家たつき諒氏の作品『私が見た未来 完全版』で「 2025年7月に日本で本当の災害が起こる」と予言したことだという。この本は 311東日本大震災を予言していたのではないかという推測から人気となった。

これとは別に、香港の有名な風水師は「日本では 6月から 8月にかけて地震の危険性が高まる」と語ったという。

日本の宮城県の知事は 23日の記者会見で、「科学的根拠に欠ける内容のデマが SNS で拡散し、観光業に影響を与えることは大変深刻な問題だ。海外に避難していない国内在住の方々にも、安心して来日できるよう呼びかけたい」と述べた。

気象庁はホームページで「一般的に地震の発生時刻や場所を明確に予測できる情報は風説とみなされる可能性がある」としている。

内閣府の防災 X アカウントも 24日、「現時点での科学的知見では、地震の具体的な発生時刻や場所を予測することは困難ですので、避難場所や避難経路の確認、家具の固定など、事前に防災準備をお願いします」と投稿した。

日本政府観光局(JNTO)の中国、香港、台湾事務所からの報告によると、「日本で地震が起きそうだ」「日本への旅行を中止した地域もあると聞いており、現在関連情報を収集中」といった噂があるという。

日本大学で災害情報を専門とする中森弘道教授は、指導する中国人学生 6人に質問したところ、全員が「 7月 5日に日本で地震が起きる」という噂をインターネットで見たり聞いたりしていたことが分かったと述べた。

噂の出所については、正確に遡ることは難しいとしたものの、過去に同様の噂の広がりを調査した経験から、「まず噂が広まり、その後に『あの有名な予言者や、あの占い師も同じことを言っていた』と誰かが付け加えることで、さらに噂が広がることが多い」としている。

中森氏は「ソーシャルメディアは不特定多数に情報が拡散しやすく、特に噂が広がりやすいので、速やかに払拭する必要がある」と強調した。