シリアの衝突で2日間に1000人以上が死亡。そのうち700人以上が民間人





シリア衝突、死者1000人超え 「責任追及」と暫定大統領

ロイター 2025/03/10

シリア暫定政府を主導する旧反体制派「シャーム解放機構(HTS)」の指導者アハマド・シャラア(通称ジャウラニ)氏は9日、暫定政権側の治安部隊とアサド前政権支持者の間で発生した衝突を受け、加害者の責任を追及すると表明した。

西部の湾岸都市で6日、アサド前大統領が属するイスラム教シーア派の一派「アラウィ派」が治安部隊に対し攻撃を開始。衝突は4日目となる9日も続いた。

英国を拠点とするシリア人権監視団は8日、過去2日間の衝突で1000人以上が死亡したと発表した。745人が民間人、125人が治安部隊員、148人が前政権支持派の戦闘員という。

ジャウラニ氏は、アサド前政権に忠誠を誓う者や外国勢力が不安をあおろうとしていると非難。

演説で「市民の流血に関与した者、市民を虐待した者、国家の権限を踏み越えた者、個人的利益のために権力を利用した者には断固とした態度で責任を問う。誰一人として法の上に立つ者はいない」と述べた。

外交筋によると、ニューヨークの国連ではシリア情勢悪化を受け、米国とロシアが10日に安全保障理事会を非公開で開催するよう要請した。

シリア暫定大統領府は、双方の衝突と殺害を調査する独立委員会を設立すると発表した。