この夏、英国で記録された蝶の数が調査開始以来最少に





野生生物保護団体の調査で記録された蝶の数が史上最少に

BBC 2024/09/18

Lowest number of butterflies ever recorded at Big Butterfly Count

蝶の保護活動を行う慈善団体は、今年の夏の年次調査で羽のある昆虫の数が過去最低を記録したことを受けて、国家的な蝶の緊急事態を宣言した。

野生生物保護団体バタフライ・コンサベーションが毎年英国で開催する自然調査に「ビッグ・バタフライ・カウント」がある。

この調査では、ボランティアが屋外で15分間過ごし、見た蝶の数や見た目を数え、英国における蝶の生息状況を慈善団体がより正確に把握できるよう支援する。

今年のビッグ・バタフライ・カウントの結果は、調査の 14年の歴史の中で最少の数となり、9,000件以上の報告で蝶が 1匹も見られなかったという。

蝶の保護団体は調査結果を公表した後、政府に緊急事態を宣言するよう求めた。

 

今年の結果はなぜこんなに悪いのか

今年の 7月12日から 8月4日までの調査期間中、英国全土で 93万5000匹を超える蝶と昼行性の蛾が記録された。

バタフライ・コンサベーションによれば、これは 2023年に記録された数字より約 60万匹少ないという。

そして、9000件の計測で蝶がまったく見られなかったことが記録された。

この結果は科学者たちを驚かせ、慈善団体は彼らを助けるために「蝶の緊急事態」を宣言した。

蝶の保護に関する科学部門の責任者、リチャード・フォックス博士は次のように述べた。

「ビッグ・バタフライ・カウントで記録された種の 3分の1は記録上最悪の年となり、最高の年を迎えた種はありませんでした。この結果は、2024年の夏は蝶にとって非常に不作だったという幅広い証拠と一致しています」

英国には 59種の蝶が生息しているが、過去 150年間で 5種が絶滅した。