デンマーク政府が「牛や豚の放屁」に課税へ





デンマーク、牛や豚の「放屁」に農家に1頭あたり最大96ドルの課税へ

sott.net 2023/06/26

Denmark to tax farmers for cow and pig ‘flatulence’, up to $96 per animal

スカンジナビア諸国は「放屁税」案を提案し、業界全体の支持を得て、国会で可決される見通しだ。

デンマーク政府の斬新な新案によると、デンマークは 2030年から畜産農家に対し、牛、羊、豚が排出する温室効果ガスに課税する。

イェッペ・ブルース税務相は、この案は北欧諸国の温室効果ガス排出量を 2030年までに 70%削減することを目指していると述べた。 「 2045年に気候中立になることに大きく近づく」とブルース大臣は述べ、デンマークは「農業に本当の CO2 税を導入する世界初の国になる」と付け加えた。彼は他の国々も追随することを期待している。

この合意は、中道右派の政府と、農家、業界、労働組合の代表者との間で 24日遅くに成立した。

デンマークの畜産農家は、2030年に二酸化炭素換算 1トンにつき300クローネ(約6800円)の税金を課せられ、2035年までに 750クローネ(約 1万7000円)に増税される。

しかし、所得税の 60%控除があるため、実際のコストは1トンあたり 120クローネから始まり、2035年までに300クローネに増税される。

この税は、179議席のフォルケティング議会で承認される必要があるが、幅広い支持を得て可決される見込みだ。

この動きは、気候変動の緩和策や規制が農家を破産に追い込んでいるとして、欧州各地の農家が数カ月にわたって抗議活動を展開した後に行われた。

デンマーク最大の自然保護・環境保護団体であるデンマーク自然保護協会は、この税制協定を「歴史的な妥協」と評した。

同協会のマリア・ロイメルト・イェルディング代表は「二酸化炭素税に関する妥協案をまとめることに成功した。これは食品産業の再編の基礎となるもので、2030年を目処に実現するものだ」と語った。

この税は179議席のフォルケティング(国会)で承認される予定だが、法案は可決される見込みだ。