4月14日の一晩で、イスラエルのミサイル防衛にかかった費用は「1500億円以上」

 


イランの攻撃に対するイスラエルの一夜の防衛には「10億ドル以上の費用がかかった可能性がある」

Middle East Eye 2024/04/14

Israel’s defence against Iran attack overnight ‘likely cost over $1bn’

一晩の防衛にかかった費用は、イランが攻撃を開始するために支払った費用よりも大幅に高いと見られている。

イスラエル軍の元財務顧問によると、 イランの大規模な無人機とミサイル攻撃を一夜にして迎撃した防衛システムを稼働させるために、イスラエルは 10億ドル(約1500億円)以上の費用がかかったという。

「今夜の防衛費は一晩あたり 40~ 50億シェケル[ 10~ 13億ドル]程度だった」とリーム・アミノアック准将は、イスラエルの Ynet ニュースのインタビューで推定した。

アミノアック氏は、この驚異的な費用は、イランが攻撃を開始するために費やした比較的低額とは対照的であると強調し、イランが攻撃に費やした額はイスラエルが攻撃を阻止するのに要した費用の 10パーセント未満であるとの試算もある。

イランは今月初めにイスラエルがシリアの総領事館を攻撃し、イラン革命防衛隊の上級司令官 2人が殺害されたことを受け、4月13日、イスラエルに向けて 300機以上の無人機とミサイルを発射した。

イスラエルは、自国軍とその同盟国がミサイルの 99%を迎撃したが、弾道ミサイルの一部はイスラエルの防衛を突破し、イスラエル南部のネバティム空軍基地に着弾したと発表した。

「アローシステムで撃墜する必要がある弾道ミサイル、他のミサイルで撃墜する必要がある巡航ミサイル、そして実際には主に戦闘機で撃墜する UAV(無人航空機)について話している」とアミノアック准将は述べた。

「それらのコストを合計すると、アローミサイルに 350万ドル、デビッド・スリングに 100万ドル、そして、ジェット機にかかる費用などだ。合わせると、40~50億シェケル(約 1500億円〜 2000億円)という桁違いの額になる」

デビッド・スリングは、中長距離のロケットやミサイルを迎撃することを目的とした兵器システム。アローシステムは、イランが 13日に発射した種類の弾道ミサイルやイエメンのフーシ派が発射した長距離ミサイルを含む長距離ミサイルを阻止するように設計されている。