日本発の「自己増殖型mRNAコロナワクチン」が次々と

[参考記事] 自己増殖型? 明治グループ薬品会社の、コロナに対しての「新しい mRNAワクチン」が承認申請。懸念が広がる (2023/05/08)


【ニュースリリース】新型コロナウイルス感染症(COVID-19)変異株対応レプリコン(次世代mRNA)ワクチン追加接種 第1/2相臨床試験の開始について

VLP Therapeutics Japan 2023/04/10

VLP Therapeutics Japan株式会社は、当社が開発中の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)変異株対応レプリコン(次世代mRNA)ワクチン1(以下「VLPCOV-02」)の日本国内第1/2相臨床試験(治験)を開始したことをお知らせします。

本試験は、COVID-19既承認mRNAワクチンを2回接種もしくは追加免疫を含め3回以上接種済みの日本人健康成人男女を対象に、VLPCOV-02を1回追加接種した時の安全性と免疫原性の確認と、追加免疫時におけるVLPCOV-02推奨用量の検討を目的とします。

パート1(用量漸増、非盲検試験)及びパート2(多施設共同、無作為化、実薬対照、オブザーバーブラインド試験)で構成されています。パート2で用いる対照薬はコミナティRTU筋注(2価:起源株/オミクロン株BA.4-5)です。

本試験は国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)及び厚生労働省の支援のもと、国内医療機関(医療法人平心会大阪治験病院、他数施設を予定)において、パート1では被験者96名、パート2では300名に対して実施予定です(jRCT2051230005)。

本試験でVLPCOV-02の推奨用量を確認したうえで、続けて国内既承認のワクチンを対照薬とした比較検討の第3相試験を行う予定です。

レプリコン(次世代mRNA)ワクチン:少量の接種で十分な抗体が作られる、自己増殖型のmRNAワクチン。現行のmRNAワクチンと比べて10~100分の1程度の接種量となることから、短期間で日本全人口分の製造が可能となることと、副反応が低減されることが期待される。

新型コロナウイルス表面にある突起状のSタンパク質全体を抗原とする現行のワクチンと異なり、レプリコンワクチンはSタンパク質のうちウイルスが人の細胞に結合して感染するRBD(受容体結合部位)と呼ばれる部分のみを抗原にしている。

そのため、不要な抗体を作らないことによる高い安全性と、多様なRBDへの抗体を作ることによる変異株への効果も期待される。