インドが、ロシアの銀行決済システム「SPFS」に参加

 

> SPFS(金融メッセージ転送システム)は、ロシア連邦中央銀行のロシアの金融情報伝達・決済用銀行間システムであり、メガレギュレーターの情報通信システムに基づいて機能している。 2018年半ばの時点で、ロシアの銀行を中心に 400以上の組織が SPFS のユーザーとなっている。 SPFS

[参考記事] ドル支配の終わりへ: 世界18カ国の銀行が「インドルピーでの決済」専用のアカウントシステムに参加
地球の記録 2023年3月20日


インドがロシアへの銀行支払いにモスクワのSPFSシステムを採用する契約に署名

THE WIRE 2023/04/25

India Signs Deal to Adopt Moscow’s SPFS System for Banking Payments to Russia


ロシアのマントゥロフ副首相と、インドの S. ジャイシャンカル外務大臣。

ナレンドラ・モディ政権は先週、ウラジーミル・プーチン政権との重要な契約に署名した。

インドはロシアへの銀行支払いを行うために、ロシアの金融メッセージングシステムである「ロシア銀行金融メッセージングシステムサービス (SPFS)」を採用することに同意したと、ニュー・インディアン・エクスプレス紙が報じている

同紙によると、この画期的な合意は、4月18日にニューデリーで S.ジャイシャンカル外相と訪問中のロシアの副首相デニス・マントゥロフ氏との間で調印された。

この契約により、ロシアでは、インドの Ru-Pay カード (※ インドの決済サービス システム)と UPI (※ スマホや携帯電話から支払いや送金が簡単にできるインドの小口決済インフラ)が使用でき、インドでは、ロシアの MIR カードとその支払いシステムの受け入れも可能になる。

インドとロシアは以前、ルピー・ボストロ・アカウント (SRVA) を通じて支払いを決済することに合意していたが、インドの銀行に対する西側諸国の制裁と、二国間貿易の大きな不均衡を恐れて、行き詰まっていた。

ロシアは、人民元またはディルハム (※ アラブ首長国連邦の通貨単位)で支払われることに熱心だった。

インドは中国人民元の採用に積極的ではないが、アラブ首長国連邦は、インドがディルハムを使用して、1バレルあたり 60ドルという西側の強制価格を超える原油をロシアに支払う場合に備えて、西側の制裁に警戒している。

最新の合意は、ロシアが余剰のインドルピーをインドで他の事業を行うために使用したり、ロシアに送金したりできることを明確にしていると同紙は報じている。

SPFS は、SWIFT のように機能する金融メッセージングシステムだ。SWIFT は、世界中の銀行が資金を送金するために使用する国際決済システムだ。

ロシアのウクライナ侵攻後、米国と EU はほとんどのロシアの銀行を SWIFT ネットワークから除外した。

それ以来、ロシアは支払いを行うために SPFS を採用するようインドに求めてきた。ロシアが 2014年にクリミアを併合した際に、ロシアが SWIFT から追放されると脅された後、モスクワは SPFS を開発した。