信用格付け機関S&Pが、米ファースト・リパブリック銀行の格付けをジャンク(投資不適格)級に引き下げ

 

(参考記事) ロサンゼルスのファースト・リパブリック銀行で取り付け騒ぎ (2023/03/13)

(参考記事) 信用格付け機関ムーディーズが、アメリカの銀行システムの見通しを「安定からネガティブ」に引き下げ (2023/03/15)


ファースト・リパブリックをジャンクに下げ、預金流出懸念-S&P

bloomberg.co.jp 2023/03/15

S&Pグローバル・レーティングは、米ファースト・リパブリック・バンクの格付けをジャンク(投資不適格)級に引き下げた。米当局が銀行セクター支援を表明したものの、ファースト・リパブリックの顧客が預金を引き出すとの懸念が続いている。

15日の発表によれば、S&Pはファースト・リパブリックの信用格付けを「BB+」とし、従来の「A-」から引き下げた。

格付け見通しについては「ウオッチネガティブ」を維持する。

ファースト・リパブリックは最近になり借り入れ能力を高めたものの、さらなる預金流出のリスクがあるとS&Pは指摘しており、今後格付けが一段と引き下げられる可能性がある。

S&Pのアナリスト、ニコラス・ウェツェル、ライアン・プレスマン両氏はリポートで、「株価の大きな変動と、預金の変動を巡るメディアの高い関心を受け、ファースト・リパブリックの事業環境は打撃を被る見通しだ」と指摘。「ファースト・リパブリックの信用力に対する市場の認識が悪化しており、同行の事業の安定性は弱まってきている」と付け加えた。

15日の米株式市場でファースト・リパブリックは一時26%安。他の地銀株も軟調な展開となっている。

ファースト・リパブリックの広報担当はコメントを控えた。