外国人の1月の日本国債売り越しが過去最大に

 

(参考記事) 市場と経済の「悪夢のシナリオ」の開始まであと半年もないのかもしれないとふと思う
In Deep 2022年6月14日


外国人の国債売り越し、過去最大に 1月4.1兆円

日本経済新聞 2023/02/20

外国人投資家の国債売りが強まっている。日本証券業協会が20日発表した公社債の投資家別売買動向(短期国債を除く)によると、海外勢による1月の国債の売越額は4兆1190億円となり、過去最大となった。日銀が金融緩和を修正して長期金利が上昇(債券価格は下落)するとみた海外投資家の売りが膨らんだ。

これまでで最も売越額が大きかった昨年9月の3兆8987億円を上回った。昨年9月は米連邦準備理事会(FRB)など欧米の中央銀行が積極的な利上げを進めるとの見方が強まり、世界的に国債への売り圧力が高まっていた。

23年1月の海外勢の売越額は、長期債が3兆4846億円と22年9月以来の高水準となり、償還までの期間が長い超長期債が2457億円と16年3月以来の高水準となった。

国内の物価上昇率は41年ぶりの水準に達し、日銀が昨年12月に続き政策を修正するという観測が海外勢を中心に広がった。長期金利の指標となる新発10年物国債利回りは1月13日に一時0.545%と日銀が長期金利の上限とする0.5%を大きく上回る場面があった。日銀の1月の国債購入額は23兆円を超え、過去最大となった。

長期金利は足元で2月10日以降、日銀が上限とする0.5%で推移している。政府は植田和男氏を日銀の新総裁に起用する方針で、植田新総裁の下で金融政策の正常化に取り組むとみる投資家が増えている。