ドイツでクーデター計画容疑により25人が逮捕

 


ドイツで国家転覆目指すテロ組織摘発 退役軍人など25人逮捕

NHK 2022/12/08

ドイツの検察当局は、国家の転覆を目指す国内のテロ組織に関わっていたとして退役軍人など25人を逮捕したと発表しました。

この組織が連邦議会の議事堂に押し入る具体的な計画を立てていた疑いもあるとして、さらに詳しく捜査することにしています。

ドイツの連邦検察は7日、およそ3000人の警察官らを投入して国内各地とイタリア、オーストリアの合わせて130か所以上でテロ組織の摘発に乗り出し、組織に参加したり支援したりした疑いで25人を逮捕しました。

検察の発表によりますと「ハインリヒ13世」を名乗る男と退役軍人が首謀者とみられ、ほかに、去年まで連邦議会議員を務めていた現職の裁判官も逮捕されたということです。

組織の構成員らはドイツがいわゆるディープ・ステート=闇の政府に支配されているという陰謀論を信じ、去年11月ごろから国家の転覆と独自の政府の樹立を目指して会合を重ねていたということです。

具体的に、武装したグループで連邦議会の議事堂に押し入る計画を立てていた疑いもあるとしています。

この組織には内閣のような部門や軍事部門も設けられ、ドイツ軍や警察の関係者を勧誘しようとしていたということで、摘発についてドイツのメディアは「大規模なテロ組織が治安当局に接近していた」などと衝撃をもって伝えています。