[クマが2日間でトウモロコシ1,000本を食害か]という報道(そんなに食べられるんだろうか…)

 

(※) いくら何でも、2日で1000本のトウモロコシを一頭のクマが食べられるものかを計算してみました。

まずクマが食べる量ですが、「のぼりべつクマ牧場通信」によりますと、

> 大人のオスグマ1頭の場合、1日で約13kgの量を数回に分けて与えています。

とあります。

トウモロコシの一般的なサイズのものの1本の重さは、「1本350g(可食部175g)」とあります。

クマが、人間の可食部だけを丁寧に食べるのか、全部を食べるのかはわからないですが、1本350gだとして、100本で35キロ、1000本だと 350キロになります。これだと、2回にわけたとしても、先ほどの「1日で約13kg」の十数倍です。

「可食部だけ」を食べているとしても、175キロ。これを2回にわけても、13kgの数倍

「一頭のクマがそんなに食べられるのだろうか」という疑問だけが残る出来事でした。

まあしかし、報道では「完食した」とは書かれていないですので、少しずつ食べて1000本に達したのかもしれないですけれど。


2日間で“トウモロコシ1,000本”食い荒らされる 前日には“スイカ”も 約25センチの大きな“足跡”『クマ』の食害か… 『冬眠前』の秋は『活発化』十分な注意を

TUY テレビユー山形 2022/09/05

山形県米沢市の畑で、きのうときょうの2日間で、トウモロコシおよそ1000本が食い荒らされる被害がありました。クマによる食害だと見られています。

きのう午前6時20分ごろ、山形県米沢市万世町桑山で「畑を囲っていたネットが倒れている」などと、畑を借りている60代の男性から警察に通報がありました。警察によりますと、栽培していたトウモロコシおよそ500本が食い荒らされていたということです。

また、男性によりますと、けさ新たに、トウモロコシおよそ500本の被害が確認され、きのうときょうの2日間で、あわせて1000本、金額にしておよそ25万円の被害が出ているということです。

倒されたネットはハクビシンなど小動物用のもので、近くにおよそ25センチの大きな足跡が残っていたことから、クマの成獣による食害だとみられています。

また、おとといには、トウモロコシ畑のすぐ近くにある男性のスイカ畑でも、クマとみられる食害が発生しています。幸い、けが人はいませんでしたが、警察などで注意を呼び掛けています。

山形県によりますと、2012年からの10年間に、県内ではクマによる人的被害が24件発生しています。このうち、9月から11月が、7割にあたる17件です。秋は、クマが冬眠に向けて活発に動き回る時期で、人と出会う機会も多くなります。また今年はクマの目撃情報も多くなっているため、県では、山や田畑に行く際はラジオや鈴を身に着けたり、エサとなる取り残しの果物などを無くしたりと、十分注意するよう呼びかけています。