ドイツ最大の天然ガス企業が「数日以内の破産」を宣告

 


破産の危機に瀕しているドイツの、ロシア産天然ガスのトップバイヤー

oilprice.com 2022/07/15

Germany’s Top Buyer Of Russian Gas On The Brink Of Insolvency

ドイツのユニパーSE社は、破産が「あと数日後に迫っている」と、ユニパーの監査役会副議長であるハロルド・シーガッツ氏が 7月15日にブルームバーグに語った。

ユニパーはドイツ最大のロシア天然ガスの購入者であり、ガスプロムとの契約を確保している。

しかし、ロシアのガスプロムがドイツへの天然ガスの流れを遮断し、ロシアのノルドストリーム1パイプラインがメンテナンスを受けるにつれて、ユニパーの他の市場でのガス購入が増加した。これは、ガスプロムとの取り決めよりもコストのかかる。

この高いコストがユニパーにとって受け入れがたい状況を生み出しており、貯蔵庫からガスを引き出すことになっている。

貯蔵庫から引き出されているのは、ドイツが冬を乗り切るのに役立つ運命にある天然ガスだ。これらを貯蔵庫から引き出すことは、ユニパーが天然ガスの購入コストを節約するのには役立つが、ドイツの冬の状況を厳しくすることにも関係する。

「現在、顧客にガスを供給し、当社の流動性を確保するために、貯蔵施設のガス量を削減しています」とユニパーは述べ、「当社は、数週間はもつことなく、数日で助けが必要であることは明らかです」と述べた。

ユニパーはすでにドイツ政府と救済措置について交渉している。

ドイツは、冬季に先立ってガス貯蔵量を90%満たす計画を立てており、これを11月に達成する期限を設定している。

しかし、天然ガスの需要が比較的低い夏の間の天然ガス企業の早期の撤退は、ドイツは貴重なガスの在庫がほとんどないまま、冬の暖房シーズンを見る可能性がある。