[酷暑でサツマイモ収穫できない恐れ]という栃木の報道

 


酷暑でサツマイモ収穫できない恐れ…農家ため息「根の奥まで熱が入って腐っている」

読売新聞 2022/07/02

6月下旬から記録的な猛暑に見舞われている影響で、栃木県内でサツマイモの苗が枯れるなど、農作物に被害が出始めている。県はマニュアルを作成し、農家に早めの対策を呼びかけている。

「根の奥まで熱が入り込んで、腐ってしまっているね」。宇都宮市下荒針町の約70アールのサツマイモ畑で1日、イモ類やトウモロコシなどを栽培する男性(71)がため息をついた。4日前に植えたサツマイモの苗約4000本のうち、約3割の葉が茶色くなり、枯れ始めていた。雨が降れば復活することもあるが、このままだと根が張らず、収穫できなくなってしまうという。

サトイモの成長も遅れ、男性は「ただでさえ農業用ビニールの価格が1・5倍になるなど、資材が高騰している。売り上げがなくなっては経営が厳しい」と心配した。

県経営技術課によると、県内では、イモ類のほか、ナシやキクなどでも被害の恐れが出ている。

同課は6月27日からホームページで、「高温に対する農作物技術対策」を公開し、野菜農家には遮光資材や換気ファンの積極利用などを推奨。イチゴ農家には早朝の涼しい時間帯に収穫を終え、果実温度の上昇を抑えるよう呼びかけている。

同課の担当者は「7月6日頃まで気温が高くなると予想されている。作業者は健康管理にも気をつけてほしい」と話した。