1999年前後の音楽が、暴力的だったり過度に享楽的だったりしたことは前の投稿に書きましたけれど、この頃は「ロック」というジャンルに、なかば興味を失っていた時期でした。
あるとき、知人(self23を長くやっていた人)がやっていたデザイン事務所に行ったときに、ラジカセで何やら大きな音で音楽が流れているんですね。
「誰これ?」
ときくと、「ああ、ファンダメンタルっていうバンドです」とのこと。
「どこの人?」
「イギリスのバンドですけど、パキスタンだか何だかの出身の人がやっているみたいで」
「激しい曲だねえ」
というような会話をしていたのですけれど、そのアルバムをその場で借りてきまして、家で聴いて一発で好きになりまして。
調べると、「イギリスのアジア系およびアフリカ系カリブ系市民の扱いに関しての懸念を公然と表明する」というバンドで、言ってみれば、「西洋文化に対抗するイスラム教徒のバンド」だったんですね。
当時は「へえ」と思っていましたけれど、27年経って今を見ますと、西洋社会は現地西洋人とイスラム教徒との、何だか諍いがマックスに達していたりして、今にしてこのユニットの曲を思い出します。
Fun-Da-Mental:God Evil(1998)
まあ、思想的なことはともかくとして、曲としてよかったです。当時の私がもう何年も聴く気にもならなかった「ロック」というような感じがそこにある。
「ロックはまだ生きているんだなあ」と。
このアルバムは今もよく聴きますけれど、享楽的で暴力的な 1999年前後の文化のひとつの象徴だと思っています。