金沢大学の研究者たちが「ACE2を発現した細胞外小胞がスパイクタンパク質の機能を失わせる」ことを突き止める

 

これは、

> ACE2を発現した細胞外小胞はスパイクタンパク質と結合し、その機能を失わせる

というところがポイントのようで、現行のワクチンのように体内にスパイクタンパク質を打ち込むようなことをする必要がないということになりそうです。

(※) 以下がその論文です。

SARS-CoV-2スパイクのミリ秒ダイナミクスとACE2受容体および小さな細胞外小胞との相互作用
Millisecond dynamic of SARS-CoV-2 spike and its interaction with ACE2 receptor and small extracellular vesicles


金大グループ、世界初の動態観察に成功 新型コロナ・スパイクタンパク質 薬剤開発に期待

北國新聞 2021/12/08

「高速原子間力顕微鏡」活用

金大ナノ生命科学研究所などの共同研究グループは7日、金大が独自開発した高速原子間力顕微鏡を使い、新型コロナウイルスのスパイクタンパク質の構造変化や動態の観察に世界で初めて成功したと発表した。オミクロン株など変異株のスパイクタンパク質の観察も高速原子間力顕微鏡で可能になるとみられ、新型コロナの新たな治療法の開発につながると期待される。

新型コロナウイルスは、ウイルスの表面上にあるスパイクタンパク質が「アンジオテンシン変換酵素2(ACE2)」に結合することで、細胞内へ侵入する。侵入を阻止するためにはスパイクタンパク質の構造や動態の解明が重要だが、詳細は分かっていなかった。

スパイクタンパク質は球状の頭部と柄のような部分で構成される。グループが高速原子間力顕微鏡でスパイクタンパク質を観察したところ、頭部の形状が変化し、高温になると動きが鈍くなることが分かった。

さらに細胞間の情報伝達を担う「細胞外小胞」と、スパイクタンパク質の作用を調べた結果、ACE2を発現した細胞外小胞はスパイクタンパク質と結合し、その機能を失わせることも突き止めた。

このことから、グループはACE2を発現した細胞外小胞が新型コロナウイルスを中和する薬剤になり得ると結論づけた。

キイシヤン・リン特任助教、リチャード・ウォング教授らが共同研究した。研究成果は、国際学術誌「ジャーナル・オブ・エクストラセルラー・ベシクルズ」のオンライン版に掲載された。