かなり微妙な差異ですが。
出生前のステロイド使用は子供の自閉症、ADHDのリスクと関連:研究
Epoch Times 2025/01/06
Prenatal Steroid Use Linked to Autism, ADHD Risk in Children: Study
100万人以上のデンマークの子どもを対象とした新たな研究で、早産を予防し、胎児の肺の発達を改善するために使用される一般的なステロイド薬への出生前曝露が、自閉症スペクトラム障害、注意欠陥・多動性障害(ADHD)、およびその他の神経発達障害のリスク増加に関連していることがわかった。
出生前のグルココルチコイドへの曝露と精神的健康には関連があるものの、リスクの差は「低か中程度」だったと、デンマークのオーフス大学病院の責任研究著者であるクリスティーナ・ラウゲセン氏は語った。
全身性グルココルチコイドは、副腎で生成される天然ステロイドであるコルチゾールの合成誘導体で、強力な抗炎症作用がある。
コルチコステロイドまたはコルチゾンとも呼ばれるこのクラスの薬剤には、プレドニゾン、プレドニゾロン、ヒドロコルチゾンなど、処方されることが多い薬剤が含まれる。これらは、発疹や炎症性腸疾患から喘息まで、さまざまな症状を効果的に治療する。
これらの薬は早産を防ぐのに重要な役割を果たすとともに、生後 28日以内の死産と新生児死亡を減らすことで未熟児 の生存率も向上させる。
1月3日に JAMA ネットワークオープンで発表されたこの新たな研究では、1996年から 2016年の間に生まれた子どもたちのデータを分析し、妊娠中のグルココルチコイド治療の安全性に関して疑問を提起している。
研究者たちは 100万件以上の出生児を調査し、特に早産リスクのある女性から生まれた 31,518人の乳児と、自己免疫疾患または炎症性疾患を持つ女性から生まれた 288,747人の乳児に焦点を当てた。自己免疫疾患を持つ人には、炎症を軽減するためにグルココルチコイドが処方されることが多い。
早産リスクのある母親がグルココルチコイドに曝露した場合、その子どもが自閉症スペクトラム障害を発症するリスクは 6.6%だったのに対し、一般的な薬剤に曝露しなかった乳児の場合は 4.3%だった。同様に、ADHDのリスクは曝露群では 5.8%だったのに対し、曝露しなかった乳児では 4.3%だった。
調査結果では、自己免疫疾患や炎症性疾患の治療を受けているものの早産のリスクがない母親から生まれた乳児にも同様のパターンが見られることが明らかになった。