米国の銀行は「損失を削減する」ために400兆円規模の商業用不動産ローンの売却を開始している





米銀行、2兆5000億ドルの市場へのエクスポージャーを「避けられない損失」がバランスシートに打撃を与える前に放出

dailyhodl.com 2024/06/29

US Banks Dumping Exposure To $2,500,000,000,000 Market Before ‘Inevitable Losses’ Hammer Balance Sheets: Report

新たな報告書によると、アメリカの大手銀行のいくつかは、米国経済の不振なセクターへのエクスポージャー(ポートフォリオの中で、直接的に関わってくる特定のリスクにさらされている資産のこと)をひそかに売却している。

ニューヨーク・タイムズ紙によると、銀行は「損失を削減する」ために商業用不動産ローンの売却を開始している。

タイムズ紙は、主な例として、最近ニューヨークやサンフランシスコ、そしてボストンのオフィスビルを担保とした 17億ドル (約 2700億円)の不良債権の一部を売却したゴールドマン・サックスとシティグループを挙げている。

キャピタル・ワンはまた、ニューヨークの多数のオフィスローンを含む 10億ドル(約 1600億円)のポートフォリオを売却した。

貸し手が売却しているローンの価値は、米国の銀行全体が保有する商業用不動産ローンの総額 2.5兆ドル(約 400兆円)に比べれば小さいが、その雰囲気の変化は注目に値する。

これについて以下のように報じられている。

「…これらの措置は、銀行業界の「延長して見せかけ」戦略が勢いを失いつつあり、多くの不動産所有者、特にオフィスビルの所有者が住宅ローンの返済を滞らせることになるだろうということを、一部の貸し手が渋々受け入れていることを示している。つまり、貸し手にとっては大きな損失は避けられず、銀行の収益は悪化することになるだろう

商業用不動産市場は在宅勤務文化の拡大により引き続き打撃を受けている。

不動産データ提供会社 ATTOM の最新データによると、全国で 3月に 625件の商業用不動産差し押さえが記録され、前年比 117%の増加となった。

カリフォルニア州は最も状況が悪く、差し押さえ件数は 187件で、2023年3月から 405%増加した。