「米国債の暴落率は史上最悪」という報道

 


米国債の暴落は史上最悪の市場暴落にランクされる

Business Insider 2023/10/06

The collapse in Treasury bonds now ranks among the worst market crashes in history

利回りを急上昇させている債券市場の下落は、過去の最も極端な国債市場崩壊の一部に触れ始めている。

ブルームバーグは、 2020年3月以降、満期 10年以上の米国債の損失が 46%増加し、 30年債は 53%急落したと報じた。

これらの損失は、最近の史上最悪の暴落時に見られた株式市場の損失とほぼ一致している。この時は、ドットコムバブル崩壊後に株価が 49%下落し、2008年の余波で株価が 57%下落した。

これまでの債券市場の破綻と比較して、長期国債は歴史上最も極端な破綻を経験している。この損失は、10年債利回りが 16%に近かった 1981年の損失の 2倍以上となっている。

この暴落は、元FRB議長のポール・ボルカー氏が歴史的なインフレに取り組み、フェデラル・ファンド金利を 20%弱まで押し上げたときに起きた。

金利は現在もその水準を大幅に下回っているが、パンデミック後の時代における中央銀行の金融引き締めへの積極的な方向転換は、同様の債券市場の暴落を引き起こしている。また、トレーダーらはインフレの回復に対する懸念の中で売りを続けている一方、今年の財務省の大量発行も債券価格を圧迫している。

その結果、長期利回りは 2007年以来の最高水準に上昇し、30年債は数十年ぶりに 5%の壁を突破した。

投資家たちは 10年債も同様の推移を予想しているが、4.7%強にとどまっている。ビル・アックマン、レイ・ダリオ、ビル・グロスなどの著名な投資家たちは、10年利率が短期的には 5%に達するとみている。