カナダ・アルバータ州の医療待ち時間が過去最悪の「33週間」に達し、医療災害計画を発動

 

何の病気の増加でこのようなことになっているのかはふれられていませんが、ともかく、病気だらけとなっているようです。「33時間」かと思っていましたら、「33週間」はすごいですね。病院として機能していない。

2021年までのデータですが、「原因不明の死亡事例」が以下のように推移していましたので、何となく現状も理解できなくはないです。

アルバータ州の原因不明の死亡事例数の推移

BDW


「25年間で見たことがないほどひどい状況」:アルバータ州病院の待ち時間増加に州医師会長が警鐘を鳴らす

aljazeera.com 2023/12/11

‘As bad as we’ve seen it in 25 years’: AMA president sounds alarm as Alberta hospital wait times rise

アルバータ州医師会会長によると、緊急待合室の人口が州全体で急増しており、エドモントンでは病院の定員を大幅に超えているという。

医師会会長のポール・パークス博士は 12月11日に以下のように語った。

これまでの 25年間で見たことのないほどひどい状況です。それが現在の状況です」

「緊急医療への行き場所がない人ちがこれほど多くの人がいたことは初めてです。私たちは文字通り、災害計画を発動しており、患者を次に利用可能なベッドに誘導しようとしています」

パークス氏は、エドモントン地域では 202人の重症患者が入院しており、行くべき病院のベッドがないと述べた。

パークス氏によると、当面の負荷分散オプションとしては、ICU患者を北ゾーンからカルガリーまたは南ゾーンに移動することが挙げられるという。次に、入院し、継続治療または長期治療を受ける準備ができているが、そこにベッドが必要な患者のために、「代替治療レベルで最初に利用可能なベッド」が用意されている。

パークス氏によると、空室で空きがあるとリストに掲載されていたベッドがあったにもかかわらず、スタッフを配置できなかったケースもあったという。

「労働力、そして人員を配置する人材がなければ、医療施設は私たちにとって何の役にも立ちません」と彼は言う。「病院によっては、収容能力が 130~ 150% あるところも出てきています。つまり、100人の患者までしか対応できないスタッフがいる場所に、150人の患者がいることになります。彼らはこれ以上耐えられません」

このニュースは、カナダ人が現在約 28週間という国家史上最長の医療待ち時間に直面していることを示すフレーザー研究所の新たな調査を受けて発表された。

フレーザー研究所は、カナダの超党派の公共政策シンクタンクで、患者が直面する総待ち時間を調査した年次調査の結果を発表した。この研究によると、カナダの患者の待ち時間中央値は 27.7週間に上昇し、これまでの最長記録となった。アルバータ州の待機期間は 33.5週間だった。



エメンの反政府組織フーシ派が、イスラエル行きの石油タンカーを攻撃したと発表

以下の記事の件ですね。ただ、実際は、イスラエル行きの船ではなかったようです。

(記事)イエメンのフーシ派がイスラエルの国際海上貿易ルートを閉鎖しようとしている模様
BDW 2023年12月12日


イエメンのフーシ派、ノルウェー船「ストリンダ」へのミサイル攻撃を主張

aljazeera.com 2023/12/12

Yemen’s Houthis claim missile attack on Norwegian ship Strinda

イエメンの反政府勢力であるフーシ派は、イスラエルのガザ戦争のさなか、イランと同盟を組むグループによる最新の軍事作戦でノルウェーのタンカーを攻撃したと発表した。

ノルウェーが所有・運航する船「ストリンダ」は 11日夜、東アフリカとアラビア半島を隔てる要衝のバブ・アル・マンデブ海峡を通過中に攻撃された。

12日、フーシ派軍報道官のヤヒヤ・サリー氏は、同組織がこの船を標的にしたのは、「同船が、イスラエル行きの石油を積んでいたからだ」と述べた。

同氏はテレビ声明で、乗組員たちはすべての警告に応じなかったと述べ、イスラエルがガザ地区への食料や医療支援物の入国を許可するまで、フーシ派はイスラエルの港に向かう船舶の阻止を続けると付け加えた。

フランス国防省は声明で、イエメン発の複雑な航空攻撃で、フランスのフリゲート艦FREMMラングドックが石油・化学タンカー「ストリンダ」を脅かしていた無人機を迎撃、破壊したと発表した。

このフーシ派の攻撃により、ノルウェー国旗を掲げて航行していたストリンダに火災が発生したと発表した。

船舶追跡データによると、石油・化学タンカー「ストリンダ」はイタリアに向かっていた。ウェブサイトによると、この船はベルゲンに本拠を置く海運会社モーウィンケルス・レデリの艦隊の一部である。

同社のゲイル・ベルスネス最高経営責任者(CEO)は、同船が「ミサイルの直撃を受け」火災が発生したことを認めた。

「幸いにも乗組員に怪我はなく、なんとか消火に成功した」と、ベルスネス氏はアルジャジーラに電子メールで語った。同氏は、船は現在「安全な港に向かって進んでいる」と付け加えた。



インド:トラとゾウの襲撃により「過去5年間で 3,000人近くが死亡した」と政府が発表

 


トラとゾウの襲撃により過去5年間で3,000人近くが死亡、インド政府が発表

WIRE 2023/12/08

2022年はトラの襲撃により、インドで 103人が死亡し、ゾウの襲撃により 605人が死亡したとインド連邦環境省が 12月7日、議会で発表した。

マハラシュトラ州では、2022年のトラの襲撃による死者数が 85人と最も多く報告されている。ウッタルプラデーシュ州では 2番目に多い死者数 11人が報告されている。

ゾウの襲撃による死亡者数に関しては、2022年から 2023年にかけてオリッサ州が 148人と最も多く報告した。次に西ベンガル州、ジャールカンド州、アッサム州がそれぞれ97人、96人、80人が死亡した。

過去 5年間、インドでは、トラの襲撃では 293人、ゾウの襲撃で 2,657人が死亡した。

アシュウィニ・クマール・チョベイ州務大臣は、ケララ州選出の国民議会議員ジェビ・マザー・ヒシャム氏の質問に答えて、ラジャ・サバ紙のデータを提供した。

ヒシャム氏は、環境省が「人間と野生動物の遭遇」に関する州または連合準州レベルのデータを遵守しているかどうかを尋ねた。

チョーベイ氏は、州政府と連邦準州政府は主に野生動物を管理し、保護していると答えた。

同氏の返答には、なぜ他の動物による攻撃による死亡がデータに含まれていないのかについては言及されていない。

ヒシャム氏から、野生動物との遭遇による人命、家畜、農作物の損失がどのように補償されているかに関する州レベルのデータを求められたところ、環境省はこの情報を照合していないと述べた。

同氏はまた、「各州/連合準州は、州ごとに異なる基準に従って、人間と野生生物の衝突による家畜、農作物、傷害を含む人命の損失に対して見舞金を支払っている」と述べた。

人間と野生動物の紛争に関する2021年の調査によると、当時インドで人間の死亡に対して支払われた平均補償金は 19万1,437ルピー(約 33万円)だった。



シンガポールの新型コロナ感染者数がひっそりと「今年最大を更新」

 

2023年のシンガポールの週ごとのコロナ感染件数

シンガポール保健省

人口550万人の国での数値ですから、結構なものです。

集中治療室(ICU)への入院数は今年最大にはなっていませんが、第48週に一気に増加しています。

2023年のシンガポールの週ごとのICU入院数

シンガポール保健省




自民議連が「子宮頸がんワクチンの男性への定期接種化」を要望、というモロン報道

こうなってくると、悪意なんだか、超イディオットなんだかわかりません。これも DNA 満載ですからね。以下の記事をご参照いただければと思います。

(参考記事)「DNA混入の先駆者」である子宮頸がんワクチン。数々の論文で示されたその作用機序と有害事象
In Deep 2023年9月27日


HPVワクチンの男性への定期接種化を要望 自民議連「早期実現を」

朝日新聞デジタル 2023/11/30

子宮頸がんの原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)のワクチンについて、自民党の「HPVワクチン推進議員連盟」(会長=田村憲久・元厚生労働相)は29日、男性への定期接種化を早期に実現するよう求める要望書を武見敬三厚労相に提出した。

子宮頸がんは、性交渉によるHPV感染が主な原因だ。国内では年間で、約1万1千人が子宮頸がんと診断され、約2900人が亡くなっている。進行すると、治療で子宮を摘出することもある。

HPV感染を防ぐHPVワクチンは、小学6年から高校1年相当の女性を対象に定期接種化されている。男性の接種は、女性が感染する機会を減らすことにつながるとされる。

また、ワクチンにはHPV関連の他のがんへの効果が期待されている。日本では2020年、4種類のHPVの感染を防ぐ「4価ワクチン」の効果に、男女の肛門がんが追加された。米国では膣がんや中咽頭がんなどにもHPVワクチンの効果が認められている。

厚労省は22年、4価ワクチンについて男性への定期接種化に向けた検討を始めた。要望書で議論の加速化を求めた議連の田村会長は「HPV由来のがんは防げる。そのための体制を組んでほしい」と話した。



やはりスタンフォード大学の排水中のコロナ検出率がおかしい

 

先日、「スタンフォード大学(カリフォルニア州)の排水中のコロナレベルに異常が」という記事で、排水中のコロナウイルスレベルが唐突に上昇したことを取り上げました。

他のスタンフォード大学の排水中ウイルスレベルのデータも、やはり異常なことになっていました。以下です。

スタンフォード大学の9月12日からの排水中ウイルス量の推移

The Ancient One

数値が見えにくいと思いますが、以下のレベルでの急上昇です。

何が起きているのですかね。

投稿した方は、以下のように書かれていました。

スタンフォードの SARS2 廃水レベルに何が起こっているのか私にはわかりません…しかし、急激な上昇は 4データポイント (数日) 前に始まり、そのレベルまで上昇し続けています…こんなことは普通あり得ません。誰もがそれを見るべきです。The Ancient One




子どもの「A型レンサ球菌咽頭炎」の東京都の報告数が急増。過去10年で最大に

 

2013年からの10年間のA型レンサ球菌咽頭炎報告の推移

東京都感染症情報センター

上のグラフで目立つ部分としては「2020年半ばから 2023年春まで、ほとんど感染報告がない」ことですね。過去 10年で 1番低くなっている。どういうメカニズムなんでしょうか。

昨年と今年を比較すると以下のようになっています。

2022年と2023年のA型レンサ球菌咽頭炎報告数の比較

東京都感染症情報センター

ヨーロッパでは、昨年の暮れ頃に同じことが起きていました。

(記事)デンマークで10歳以下の子どもたちのA群レンサ球菌感染症の増加が異常なことに
BDW 2023年1月24日