米ニューヨーク州で「マダニ刺咬被害」が記録的な数に

 


ニューヨークではマダニのシーズンが記録的なスタートを切っている。なぜこんなに悪化しているのか

democratandchronicle.com 2024/04/17

Tick season is off to record start in New York, Northeast. Why is it so bad?

ニューヨーク地域の 2024年のマダニシーズンは、冬が温暖だった影響で、この春の早い時期に寄生害虫が発生したため、記録的なスタートを切っている。

北東部の救急治療室(ER)は先月、3月としてはダニに刺された患者数が近年で最高を記録したと報告しており、シカの個体数の急増と冬の温暖化の中で、ライム病を含むダニ媒介性疾患が今後も増加し続けるのではないかという懸念を強めている。

公衆衛生データの分析結果には次のようなものがある。

・北東部における ERのダニ咬傷報告は​​、 3月全体で ER来院 10万件当たりダニ咬傷の来院数が 69件に達した。これは、過去 7年間の訪問 10万件あたりのダニ刺傷数の 3月平均約 43件よりも増加している。

・ダニシーズン初期の急増により、2024年は 2017年を上回るペースで推移しており、 5月には救急外来受診 10万件当たりダニ刺咬件数が 332件とピークに達し、近年で最も多くのダニ媒介性疾患の被害を引き起こした。

・連邦データによると、2022年にニューヨーク州で報告されたライム病患者数は約 1万6800人で、最近の最多だった約 8000人の2倍以上となった。しかし、2022年は感染者の特定と追跡に関する新しい国家基準の初年度であり、専門家たちはこの基準がダニ媒介性疾患の実際の被害額をより正確に反映することを期待している。

専門家たちはまた、マダニの個体数を予測することは依然として極めて困難であると警告している。しかし、重要な要因の 1つは、冬が温暖なため、マダニの発生シーズンが長く、より悪くなることが多く、通常は 4月から 10月まで続くということだ。

ニューヨーカーは、4月の最新の ERデータが発表される 5月に、現在のマダニシーズンの深刻さに関するもう一つの重要な情報を入手することになる。