[九尾伝説の「殺生石」割れる 「一大事」「何かのたたりか」話題沸騰]という報道

 

> 殺生石は刃物でスパッと切られたかのように割れ


九尾伝説の「殺生石」割れる 「一大事」「何かのたたりか」話題沸騰

朝日新聞DIGITAL 2022/03/08

妖怪「九尾(きゅうび)の狐(きつね)」の伝説が言い伝えられる栃木県那須町の国指定名勝史跡「殺生石(せっしょうせき)」が二つに割れた。石に姿を変えた九尾の悪行が封じられ、その石が那須から全国に散ったとされる伝説から630年余。災難の前触れか、吉兆か。珍事が起きた石を、地元の人たちも観光客も興味津々に見つめている。

那須湯本温泉近くの殺生石が割れたという情報は5日夕、現地を訪れた観光客のツイッターがきっかけで広がった。「見てはいけないものを見てしまった気がします」。つぶやきは一気に拡散し、町役場は情報収集に追われた。

7日、硫黄の臭いが漂う殺生石の周辺には、那須や宇都宮の県内ナンバーの車が十数台。「きょうは多い。一大事だ」と地元の人が声をかけてきた。

駐車場から数分。殺生石は刃物でスパッと切られたかのように割れ、そばに片割れが転がっていた。雪をかぶり、石を囲っていた全長8メートルの縄はほどけて確認できなかった。

宇都宮市の自営業横山博之さん(62)は「何かのたたりじゃないか」と目を丸くした。約1キロ先には「恋人の聖地」と呼ばれる展望台もある。「割れる」というのはなんとなく不吉だが、千葉県印西市の会社員中村真美さん(45)は「未来が切り開かれる、と思えば良いのでは」。