Coil ~ Windowpaneo (1991)
1990年前後というのは、あくまで私にとっての感覚ですが「アンダーグラウンド音楽が消えていく時期」でした。
このコイルというバンドも、20代の初め頃に知って、よく聴いていた頃は、まあ…ノイズなのか実験音楽かわからないまま聴いていたんですけれど、この Windowpane という曲が入った 1991年のアルバムは、明確にリズムへの回帰があった頃でした。
この 1990年前後というのは、「それまでアンダーグラウンド的だったリズムサウンド」が大衆音楽、特にダンスやクラブミュージックとして、世界(特に西側社会)に広がっていった時でもありました。
「ハウス」なんて言葉も一般的になったりしていて、まあ、私はクラブなどに行くことはない人でしたけれど、「リズムだけの音楽」が世界中に広がってぃった時でした。
そして、同時に「音楽の大量生産」が始まった時でもありました。どれが誰の何という曲かわからないほど、似たような音楽が世界中に何万曲も拡大していったクラブ音楽時代の始まりでした。
このコイルの Windowpane は実に見事な曲ですけれど(超低音のベースが素晴らしいです)、同時に、この 1990年前後というのは、私が音楽に興味を急速に失っていった時期でもありました。
Coil ~ Windowpane(1991)
この時期には、その後、大変な人気を誇ったエイフェックス・ツインという英国の人だとか、いろんな人が台頭した時期で、ヨーロッパでは、「ベルギーテクノ」なんていうカテゴリーが出てきたときでもありました。
ベルギーテクノも今聴けば、それぞれ個別ではいいのですけれど、何しろ「似たようなものが何千もある」世界となってしまって、次第に音楽から離れていった時期でした。
ベルギーテクノの Pulse – Powerhouse (1990)
その後、数年間(おそらく生まれて初めて)音楽にあまり興味のない時期を過ごしたのですね。
1990年代後半になって、スクラッチミュージックに刮目したときまでの数年間でした。この間に、私は二十代から三十代へとなっています。