イスラエル最大の報道メディアがウォールストリートジャーナルの記事を引用した報道です。
イスラエルのアロー迎撃ミサイルが不足、米国もシステムを消耗中 – WSJ
Times of Israel 2025/06/18
Israel running low on Arrow interceptors, US burning through its systems too – WSJ
ウォール・ストリート・ジャーナル紙は水曜日 (6月18日)、匿名の米国当局者の話を引用し、イスラエルの防衛用「アロー」ミサイル迎撃ミサイルが不足していると報じた。
この報告書によると、この不足により、イランからの長距離弾道ミサイルに引き続き対抗できるイスラエルの能力について懸念が生じている。
イスラエルが金曜日、イランの核開発計画と弾道ミサイル能力の「存亡の脅威」を排除するための衝撃作戦を開始して以来、イランは報復として 370発以上のミサイルと数百機のドローンをイスラエルに向けて発射した。
これまでにイスラエルでは24人が死亡し、500人以上が負傷している。
ウォールストリート・ジャーナル紙の報道によると、米国は数ヶ月前からアロー迎撃ミサイルの不足を認識しており、それに応じてイスラエルの防空力強化に取り組んできたという。
しかし、その備蓄も限られている。イスラエルに多数の迎撃ミサイルを配備したことで、「米国も迎撃ミサイルを消耗してしまうのではないかという懸念が出ている」と同紙は報じている。
イスラエルはすでに、ミサイルが平地に着弾すると分かっている場合には、一部のミサイルを落下させる選択をしている。しかし、大規模な集中砲火に直面した際には、人口密集地や重要インフラに向けられたミサイルをすべて撃墜することができなかった。
イスラエル側はこれらの報道についてコメントしていない。イスラエル国防軍はウォール・ストリート・ジャーナル紙に対し、「いかなるシナリオにも対応できるよう準備を整えている」と述べたが、軍需品に関するコメントは差し控えた。
アローシステムはイランからのミサイルに対するイスラエルの唯一の防衛手段ではない。
米国は中東に、地上配備型のパトリオットミサイル防衛システムと、弾道ミサイル迎撃能力を持つ終末高高度防空システム(THAAD)を配備している。米海軍の駆逐艦も飛翔体を撃墜している。
米国を除くこの地域のイスラエルの同盟国は、飛行時間が約 10分と短く迎撃が難しい弾道ミサイルを撃墜する能力がなく、高度な防空システムが必要となる。