小説『イルミナティ』(1975年)資料 – 女神エリスの駒たち


イルミナティカード『エリス万歳!』

 

モルカディ・マリグナトゥス KNS『矛盾の書』文書555

 

紫の賢者は悪態をつき、かんかんになり、大声で叫んだ。いまいましいイルミナティのやつらめ。あんなやつらがのさばりませんように。

その手がふるえ、目がかすみ、背骨が曲がり、そう、まさしく蝸牛(かたつむり)の背のようになりますように。やつらの女性の膣口が金ダワシでふさがってしまいますように。

なぜなら、やつらは神と自然に対して罪をおかしているからだ。やつらは人生を牢獄に変え、草から緑を奪い、空から青を奪ったからだ。

そういいながら、顔をしかめてうめき声をあげ、紫の賢者は男と女の住む世界を去って絶望と重度の不機嫌をかかえて砂漠にこもった。

だが、神官長は笑い声をあげ、女神エリスの信者に向かっていった。

「わたしたちの兄弟は理由もなく自分を苛んでいます。なぜなら、もっとも悪意にあふれるイルミナティでさえ、わたしたちの女神エリスの聖なる盤面の意識せざる駒にすぎないからです」