日本の金価格がまたも過去最高を更新

 


金価格が過去最高を更新 円安で1グラム9644円

産経新聞 2023/04/29

地金大手の田中貴金属工業(東京)は29日、金の販売価格を1グラム当たり前日比179円高の9644円に設定し、国内金小売価格の指標として約2週間ぶりに過去最高を更新した。

30日も同じ価格。これまでの最高は14日の9609円だった。欧米金融不安や円安ドル高基調を背景に、金価格は3月13日に初めて9000円に達して以降、値上がり傾向が続いている。

日銀が4月28日、植田和男氏の総裁就任後では最初となる金融政策決定会合の結果を発表。大規模緩和の継続方針が明らかになり、円安ドル高が急速に進行、国内の金価格に追い風となった。

金価格は原油同様に国際的にドル建てが一般的。このため円安ドル高が進めば円建て換算した価格が上昇しやすい。

大阪取引所の金先物の指標価格も28日夕から29日朝までの夜間取引で一時8703円に上昇し、過去最高値を更新した。消費税などを含まないため小売価格よりも安くなる傾向がある。