[米地銀ウェスタン・アライアンス株下落、預金残高明示せず]という報道

 


米地銀ウェスタン・アライアンス株下落、預金残高明示せず

bloomberg.co.jp 2023/04/05

米地銀のウェスタン・アライアンス・バンコープ株が5日のニューヨーク市場で一時17%安。最新の財務情報開示で預金残高を明示しなかったことが疑問視された。

「経営陣が預金残高を示さなかったのは良いニュースでないためだと、投資家は結論付ける可能性が高い」とジェフリーズ・ファイナンシャル・グループのアナリスト、ケイシー・ヘアー氏はリポートで指摘。「これは3月10日以降で4回目の情報更新だが、預金について明示しなかったのは今回だけだ」と続けた。

先月に取り付け騒ぎが米銀3行の破綻につながる事態となって以降、投資家は預金に注目している

米連邦準備制度のデータによると、規模が小さめの米銀では3月15日までの1週間に1200億ドル(約15兆7000億円)の預金が流出。一方、大手25行では670億ドル近く増加した。翌週には小規模行でやや増えたが、米銀全体では1257億ドルが流出した。

アリゾナ州フェニックスに本社を置く同行は4日の取引終了後に、3月31日時点で預金保険対象の預金が全預金残高の約68%を占めると発表した。ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)によると、これは同行が3月16日時点で公表した55%よりも高い。また、流動性水準は預金保険対象外預金の140%を「健全に」カバーするのに十分だという。

しかし、預金残高を明示していない今回の開示情報は、疑問に答えるよりもむしろ疑問を投げかけるもので、「投資家に疑念を抱かせる」可能性が高いと、ジェフリーズのヘアー氏は指摘した。

ウェスタン・アライアンス株は5日の取引で一時17%下落。年初来では50%下げている。

ウェスタン・アライアンスの担当者に通常の営業時間前にコメントを求めたが、返答はまだ得られていない。