OPECプラスが、原油110万バレルの減産を唐突に発表。原油先物価格は一時8%高に

 


OPECプラス、原油110万バレル超を追加減産 5月から

日経済新聞 2023/04/03

サウジアラビアは2日、5月から2023年末にかけて日量50万バレルの原油を自主的に減産すると発表した。石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟の主要産油国でつくる「OPECプラス」で協調するとし、ロイター通信によると合計で約115万バレルの減産となる。

OPECプラスが昨年11月から続けている日量200万バレルの減産に加えて供給を抑えることで、原油相場を下支えする狙いだ。他の産油国も同調し、ロイターによるとイラクは21万1千バレル、アラブ首長国連邦(UAE)は14万4千バレル、クウェートは12万8千バレルを自主的に減産する。

サウジのエネルギー省は「石油市場の安定を支えるための予防的措置」だと発表した。国営通信が伝えた。

一方、ロシアは2日、2月に表明した日量50万バレルの減産について23年末まで続ける意向を示した。

OPECプラスは3日、各国の生産調整の進捗を確認する合同閣僚監視委員会(JMMC)を開く予定だ。開催直前の日曜日に自主的な減産を発表することで、サプライズ効果を狙った可能性がある。

NY原油一時8%急伸、アジア時間外-OPECプラス減産受け

bloomberg.co.jp 2023/04/03

ニューヨーク原油先物相場はアジア時間3日午前の時間外取引で一時約8%急伸し、1バレル=81ドルを突破した。石油輸出国機構(OPEC)と非OPEC主要産油国で構成する「OPECプラス」による予想外の協調減産発表に反応した。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)5月限は一時7.96%高の81.69ドルを付けた。ICEフューチャーズ・ヨーロッパの北海原油代表油種ブレント先物5月限も一時8.4%上げた。