熊本大学が「酸化グラフェンによる新型コロナウイルス不活性化のメカニズム」を発見

 

(※) 論文のプレスリリースは以下です。

酸化グラフェンによる新型コロナウイルスの抑制」 (熊本大学)


新型コロナウイルス分解作用・熊大が発見

くまもと県民テレビ 2021/10/26

新型コロナウイルスを分解する効果を熊本大学が発見した。

発表したのは、熊本大学大学院先端科学研究部の速水真也教授らの研究グループ。

炭素を原料とする「酸化グラフェン」の抗菌作用に注目し、2020年8月頃から研究をスタート。

酸化グラフェンに、新型コロナウイルスに対する高い吸着力と分解作用を確認した。

■速水真也教授

「くっつきやすくて分解までしてくれる、スーパーマテリアル=超材料という、非常に活性が強い材料だ」

新型コロナウイルスを酸化グラフェンを混ぜた液に入れて1時間培養する実験で、ウイルスの感染性が98%減少したという。

電子顕微鏡で見ると、ウイルスに酸化グラフェンが付着すると、スパイクと呼ばれる突起がなくなることがわかった。

速水教授は、「酸化グラフェンの酸化作用がウイルスを構成するタンパク質を分解した」と説明する。

酸化グラフェンは毒性が低いことから、不織布マスクやコーティング剤への利用が期待されるという。