タイ政府が米作農家に、「エルニーニョによる水不足に備えて、コメの生産量を減らすように」要求

 

タイは世界2位のコメ輸出国

zerohedge.com

[参考記事] 「世界のコメ不足は過去20年で最大になる」と信用格付機関フィッチが発表。…日本の近年最大のコメ不足時と同様の強力エルニーニョが迫る中で
In Deep 2023年4月22日


タイ政府は、農家にコメの生産量を減らすよう求めた

Bangkok Post 2023/05/11

Farmers urged to reduce rice crops

今年はエルニーニョ現象により降雨量が減少するため、当局は二期作を控えるよう勧告した

タイ国家水資源局 (ONWR)によると、 エルニーニョ現象の影響で降水量が平均を下回ることが予測されるため、 今年のコメ作物は 1種類だけ栽培するよう農家が求められて いる。

国家水資源局事務局長のスラシー・キティモントン氏によると、 通常は 5月の第 3週に始まる雨季だが、 今年は少し遅く始まり 6月に断続的に雨が降る予定だという。

同庁は、水を保全するために国内のダムの水管理計画を策定した。同氏は、その成功は水を節約するためのすべての利害関係者、特に農家の緊密な協力にかかっているとして以下のように述べた。

「雨季から始まる初稲作に対しては農家の方々に水を供給できます」 と同氏は語った。 「しかし、二期作目または三期作目については、水不足を抑えるため に、より少ない水で栽培できる他の作物を栽培するよう農家に協力しても らいたいと考えています 」

国家水資源局は 5月11日、 タイ王立灌漑局、 タイ気象局、 水資源局、タイ発電庁、バンコク首都局 (BMA)およびその他の機関と雨季の水管理について話し合った。

スラシー氏は、エルニーニョ現象の影響で、降水量は平均より5%減るだろうと述べた。 8月から 9月にかけては大雨が降り、国の 60~ 80%が雨に覆われると予測される。

同氏は、8月と 9月に少なくとも 2回の熱帯低気圧が同国を襲い、 一部のダムに水が溜まる可能性があると述べた。

同氏はまた、サイクロン「モカ」 が 5月13日にミャンマーに到達するため、 今週末はタイ北部、 北東部、 東部で大雨が降る可能性があると警告した。

一方、タイ王立灌漑局は、ターク県のプミポンダムの貯水池の水は現在容量の 43%に達しているが、 ウッタラディットのシリキットダムの貯水量は 22%であると述べた。