世界で最も「子どもを大事にする社会」だった120年前の日本

 

今はもうもう……。子どもにコロナワクチン打たせて、38℃程度の熱で、子どもに解熱剤を飲ませている時代ですから。

以下は、渡辺京二さんの名著『逝きし世の面影』からの抜粋です。


『逝きし世の面影』第十章「子どもの楽園」より

 

エドウィン・アーノルドは 1899年(明治 22年)来日して、娘とともに麻布に家を借り、1年2ヶ月滞在したが、「街はほぼ完全に子どもたちのものだ」と感じた。

「東京には馬車の往来が実質的に存在しない。…従って、俥屋(くるまや)はどんな街角も安心して曲がることができるし、子どもたちは重大な事故をひき起こす心配などはこれっぽっちもなく、あらゆる街路の真っ只中ではしゃぎまわるのだ。この日本の子どもたちは、優しく控え目な振る舞いといい、品のいい広い袖とひらひらする着物といい、見るものを魅了する。手足は美しいし、黒い眼はビーズのよう。そしてその眼で物怖じも羞かみもせずにあなたをじっと見つめるのだ」

子どもたちが馬や乗り物をよけないのは、ネットーによれば「大人からだいじにされることに慣れている」からである。彼は言う。

「日本ほど子どもが、下層社会の子どもさえ、注意深く取り扱われている国は少なく、ここでは小さな、ませた、小髷をつけた子どもたちが結構家族全体の暴君になっている」。

モースは言う。「私は日本が子どもの天国であることをくりかえさざるを得ない。世界中で日本ほど、子どもが親切に取り扱われ、そして子どものために深い注意が払われる国はない。ニコニコしているところから判断すると、子どもたちは朝から晩まで幸福であるらしい」


以下の記事に他の抜粋などがあります。

(記事)革命的行動の最上位は「子どもたちへの無条件の愛」を獲得した社会に戻すこと
In Deep 2015年07月12日