ワサビが腸内細菌環境の組成を変化させ、肥満の脂質マーカーの改善につながった

最近北海道に帰省したのですが、北海道には、「山ワサビの醤油漬け」というものが昔からあります。

製品としては、アマゾンなどにもありますけれど基本的には北海道でしか食べられないもので、好きなものでしたので、久しぶりに食べました。

北海道の山ワサビは、西洋でいう「ホースラディッシュ」と同じもので、日本ワサビと異なりますけれど、同じ科の種類です。

子どもの頃は、そこら中に山ワサビが自然に生えていて(特に線路の周囲に多かった)、それを掘り出して、家で大根おろし器で擦って醤油をかけるという食べ方でした。

三升漬け」という唐辛子の醤油漬けと共によく食べていました。

山ワサビを食べていて、「なんか腸に良さそう」だと感じて調べていたのですが、出てきたのは、日本ワサビに関しての海外の論文でした。腸内細菌環境を良くするようで、特に、肥満の解消と関係する可能性があるようです。

以下は、その論文の結論の部分です。


わさびの摂取により、食餌誘発性肥満ラットの腸内細菌叢の組成が変化する

sciencedirect.com 2020/04

Wasabi supplementation alters the composition of the gut microbiota of diet-induced obese rats

5.結論

私たちの研究は、高炭水化物、高脂肪食に5%のわさび粉末を補給すると、ラットの腸内細菌叢の存在量と多様性の変化と関連していることを示唆している。

栄養補助食品により、アロバキュラムとビフィズス菌の増加が促進され、体重が減少し、脂質マーカーが改善された。

腸内細菌叢の組成の変化により、細菌による脂肪酸とリン脂質の生合成が減少する可能性があり、食餌誘発性肥満ラットの宿主脂質マーカーの改善につながる可能性がある。