わが故郷の今の話題は「大量の蛾が発生」というものでした

 

(※) 私の生まれた岩見沢って空知という地方区分にあるのです。


大型ガ「クスサン」 空知管内でも大量発生 専門家「数年続く可能性」

北海道新聞 2022/09/05

8月下旬からヤママユガ科の大型のガ「クスサン」が滝川、深川など空知管内各地で大量発生し、夜には街灯などに群がって市民らが気持ち悪がっている。管内では過去に大量発生していた時期があるだけに、専門家は「数年は大規模な発生が続くかもしれない」と予測している。

ここ50年で、これだけのガが発生したのは2回しか記憶にない」。滝川市の飲食店主、西村正樹さん(72)は光に集まるガを避けようと、午後8時に店の看板を消灯するようにし、水をまいて追い払う。「客がガを嫌がって、飲食店街に出たがらなくなるのが心配だ」と顔を曇らせた。

クスサンは羽を開くと全長10~13センチ。北海道から沖縄まで広く分布。今年のクスサンの大量発生は空知管内だけでなく上川管内でも確認されている。

道内では8月下旬ごろに羽化し、木などに卵塊を産む。幼虫、成虫ともに毒はないが、幼虫は樹木を葉がなくなるまで食べ尽くす。2006~08年に奈井江町で大量発生した際は、樹齢100年の道有林のウダイカンバが枯れてしまう食害があった。

深川市では市役所そばの街路灯などに無数のクスサンが飛び回る。市民球場では壁に張り付いたクスサンを翌朝、高圧洗浄機で洗い流している。担当者は「ここまでひどいことはなかった」と嘆いた。

岩見沢市には多い日で10件以上の問い合わせがあったが、毒性がないことから駆除は行っていない。三笠市は市ホームページでクスサンの特徴や対処法を紹介し、「卵はヘラではぎ取ってごみとして処分するか、土中に埋めて」などと呼び掛けている。

岩手大農学部の松木佐和子講師=森林生態学=によると、クスサンは決まった発生周期はなく、大量発生している理由も断言できないとした上で、「温暖化や、餌として好む樹木の増加といった植生の変化、天敵となる昆虫の減少など複数要因が関係している」とみる。

今後については「(奈井江町で)06年に始まった大発生と同様であれば、数年は大規模な発生が続く」と予想している