桜島噴火で初めて最高警報の「レベル5」が発令

 


桜島 噴火警戒レベル5(避難)に引き上げ

ウェザーニュース 2022/07/24

今日24日(日)20時50分、桜島の噴火警戒レベルが、レベル3(入山規制)からレベル5(避難)に引き上げられました。噴火警戒レベルが設定されてから、桜島でレベル5になるのは初めてです。

桜島の南岳山頂火口及び昭和火口から概ね3km以内の居住地域(鹿児島市有村町及び古里町の一部)では、火山弾と呼ばれるような大きな噴石に厳重な警戒(避難等の対応)をしてください。

火山活動の状況及び予報警報事項

桜島の南岳山頂火口で、今日24日(日)20時05分に爆発が発生し、弾道を描いて飛散する大きな噴石が火口から約2.5kmまで達しました。気象庁はこの噴火に伴って、噴火警報を発表しています。

桜島の火山活動は非常に活発化しています。南岳山頂火口及び昭和火口から概ね3km以内の居住地域(鹿児島市有村町及び古里町の一部)では、大きな噴石に厳重な警戒(避難等の対応)をしてください。

▼対象市町村等
噴火警報:避難等
鹿児島県鹿児島市

防災上の警戒事項等

南岳山頂火口及び昭和火口から概ね3km以内の居住地域(鹿児島市有村町及び古里町の一部)では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する火山弾と呼ばれるような大きな噴石に厳重な警戒(避難等の対応)をしてください。また、概ね2kmの範囲では火砕流に警戒をしてください。

風下側では、火山灰だけでなく、火山礫と呼ばれる小さな噴石が遠方まで風に流されて降るため注意が必要です。爆発に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあるため注意してください。なお、今後の降灰状況次第では、降雨時に土石流が発生する可能性がありますので留意してください。

噴火の規模はさほど大きくなかったか 噴石の飛散が噴火警戒レベル引き上げの基準に達した模様

今回の噴火では、大きな噴石が火口から約2.5kmまで達し、桜島島内の居住地域に影響を及ぼす可能性があるとしてレベルの引き上げに至った模様です。

桜島では、大きな噴石が火口から概ね 2.4kmを超える飛散をした場合、噴火警戒レベル5引き上げの基準に該当します。

一方で、噴煙の量や高さがさほどなく、爆発に伴う空振は大きくなかったことから、噴火そのものの規模が大きいという根拠になる情報はみられません。

**(参考:噴火警戒レベルの説明)**
【レベル5(避難)】:危険な居住地域からの避難等が必要。
【レベル4(高齢者等避難)】:警戒が必要な居住地域での高齢者等の要配慮者の避難、住民の避難の準備等が必要。
【レベル3(入山規制)】:登山禁止や入山規制等危険な地域への立入規制等。状況に応じて高齢者等の要配慮者の避難の準備等。
【レベル2(火口周辺規制)】:火口周辺への立入規制等。
【レベル1(活火山であることに留意)】:状況に応じて火口内への立入規制等。
(注:避難や規制の対象地域は、地域の状況や火山活動状況により異なる)