“四国の水がめ”に「渇水の象徴」旧役場 雨降らなければ“枯渇”の恐れも…貯水率「平年の半分以下」
TBS NEWS DIG 2022/06/29
高知県内は雨の少ない状態が続いています。今後もしばらくはまとまった雨が見込まれず、懸念されるのが「水不足」。大川村の「早明浦ダム」では、渇水の象徴とも言われる旧村役場が3年ぶりに姿をあらわしています。
15日間という観測史上最も短くなった今年の梅雨。高知地方気象台によりますと、県内は雨の少ない状態が続いていて降水量が平年の半分以下となっているところもあります。
(リポート:三上アナウンサー)
「大川村のダム湖に来ているんですが、平年ですと木のすこし下まで水が来ているはずなんですが、現在は岩肌が見えています」
香川県などに水を供給する四国の水がめ、「早明浦ダム」では、水位が低下し、渇水の象徴ともいわれる旧大川村役場が、3年ぶりに見えています。高知分水管理所によりますと、6月に姿をあらわしたのは2009年以来、13年ぶりだということです。
(高知から)
「今年の梅雨、もう少し雨がほしかった」
(香川から)
「(渇水が)やばいなと思って見に来ました。生活への不安がありますね」
貯水率は29日午前0時時点で35.1%。平年を52.1ポイント下回っています。
(平年6月29日:87.2%)
早ければ、7月2日以降に取水制限の段階をあげる可能性があり、香川や徳島の市町村によっては家庭などへの水の供給が50%カットされるところもあります。
四国地方整備局によりますと、このまま雨が全く降らない状態が続いた場合、7月中旬には貯水率0%=「枯渇」状態になるおそれもあります。高知への供給は少なく現時点で生活用水などの影響はないとしています。
気象庁によりますと、今後も10日程度はまとまった雨が見込まれず、「少雨」の状態が続くということです。お風呂の水の活用や、こまめに水道を止めるなどの『節水』や『農作物の管理』に注意を呼びかけています。