「キュウリは血管内皮細胞の炎症を抑制する」という論文

 

昨日、1997年のカナダ映画『キューブ』を久しぶりに見ていましたら、キューリが食べたくなって(おいおい)、モロキュウで食べたんですが、「キューリなんて栄養ないんだろうなあ」と、ふと論文を探しましたら、「キュウリは血管内皮細胞の炎症を抑制する」なんて論文がありました。スパイクタンパク質時代に役立つ食べ物なのかもしれないですね。


キュウリは血管内皮細胞の炎症を抑制する

naturalnews.com 2018/09/06

Cucumbers suppress inflammation in vascular endothelial cells

イタリアの研究で、血管の内側を裏打ちする血管内皮細胞に対するキュウリ ( Cucumis sativus ) の抗炎症特性が調査された。研究者たちは、キュウリ由来の抽出物がリポ多糖によって引き起こされる炎症から内皮の脆弱な細胞を保護できると結論付けた。

・研究者たちは、ヒト内皮細胞の代替品として使用されるブタから採取された大動脈内皮細胞の培養物を調製した。これらの細胞を、炎症誘発性リポ多糖類と、キュウリベースの水/エタノール抽出物の用量を増加させながら曝露した。

・処理した培養物の細胞生存率、内皮細胞マーカーの遺伝子発現、細胞から放出されるサイトカインの量、および既存の血管か​​らの新しい血管のインビトロ形成(血管形成)について評価した。

・キュウリ抽出物は、内皮細胞に対するリポ多糖類の毒性作用を軽減することが示された。また、内皮からの細胞剥離も減少し、タンパク質のタイトジャンクション (※ 隣り合う細胞同士を密着させる接着装置の発現も改善された。

・この抽出物は、リポ多糖で活性化される TLR4 遺伝子 (※ 病原体に特徴的な分子を認識するToll様受容体の1つ)の効果に対抗する保護遺伝子であるヘメオキシゲナーゼ (HO)-1 の活性を増加させた。また、炎症を引き起こすいくつかの化学物質の初期および後期の分泌も防止した。

・さらに、キュウリ抽出物のすべての用量 (0.02、0.2、および 2 ミリグラム/ミリリットル) は、抗炎症薬の放出を軽減し、リポ多糖によって引き起こされる血管新生を防止することができた。

研究者たちは、キュウリはブタの内皮細胞におけるリポ多糖の炎症作用を弱めることができ、血管内皮を自然に保護する潜在的な手段になると結論づけた。研究論文は以下にある。

BMC