北海道の養鶏場で鳥インフルエンザの検出により「過去最大となる52万羽」を殺処分

 

[参考記事] 世界的単位で見れば「意味がない鳥インフルエンザでの殺処分」… (地球の記録 2020/12/09)

(※) なお、アメリカでは、鳥インフルエンザで鶏を殺処分し過ぎて、極端な「タマゴ価格の高騰」 (昨年の3倍)に陥っていることが報じられています。


白老52万羽鳥インフル 空前の規模、処分に10日間 防疫資材の調達カギに

北海道新聞 2022/04/17

胆振管内白老町の養鶏場で高病原性とみられる鳥インフルエンザウイルスが検出され、道は過去最多の52万羽を殺処分する。

殺処分の完了までには10日間かかる見通しで、規模は異なるものの、2016年に十勝管内清水町で発生した前回の完了までの日数を大きく上回る。

さらに網走市でも過去に前例のないエミューの感染が確認され、道の作業負担は重い。防護服など資材も現状では足りず、対応は難航しそうだ。

国は感染拡大を予防するため、高病原性鳥インフルエンザの発生を確認した場合、原則「24時間以内の殺処分」と「72時間以内の焼・埋却」を防疫指針として定めている。

指針は3万~6万羽の小規模農場での殺処分を想定。白老の約52万羽の場合だと、10日間ほどかかるとみられる。

約28万羽を処分した清水町のケースでは殺処分に70時間半かかり、埋却完了までには80時間半かかった。

殺処分の鍵を握るのが、防疫資材の調達だ。道は門別競馬場(日高管内日高町)と道立農業大学校(十勝管内本別町)の2カ所にそれぞれ10万羽分の資材を備蓄している。

道内14カ所の家畜保健衛生所にも、それぞれ1万羽分程度の備蓄がある。ただこれらを全てかき集めても白老町の52万羽には足りない。

青森県横浜町では今月8日に17万羽、同15日に11万羽の感染を確認。1例目の殺処分で備蓄していた防護服や処分した鶏を入れるポリ袋を使い切り、2例目は急きょ国から資材の融通を受けるなどして、殺処分開始にこぎ着けた。

道の山口和海・食の安全推進局長は「資材会社と協定を結んでおり、調達のめどは立っている」としている。