愛媛県のRSウイルス感染が過去10年比で14倍

 


子どもの感染症 県内猛威 RSウイルス14倍/ヘルパンギーナ6倍 定点患者数過去10年比

愛媛新聞 ONLINE 2023/07/02

乳幼児に重症化リスクがある「RSウイルス感染症」などの流行が全国的に続くなか、愛媛県でも猛威を振るっている。定点医療機関からの報告数は5月末ごろから急増し、6月末時点で減少傾向が見られるものの、依然として高止まりが続いている。県感染症情報センターでは保護者らに注意を呼びかけている。

一般的には軽い風邪のような症状だが、肺炎や気管支炎など重篤な症状を引き起こすこともある。近年は新型コロナウイルス対策の徹底で感染症が減り、十分な免疫を獲得できなかった子どもが増えたのが流行の原因との見方が強い。

同センターによると、37小児科定点医療機関から、第25週(6月19~25日)に報告されたRSウイルス感染症の患者は207人。1定点の平均人数は5・59人で、過去10年平均の約14倍となっている。

子どもが夏にかかる病気として知られる「ヘルパンギーナ」の感染者数も高止まりしている。感染すると口の中に発疹ができ、発熱を起こす。第25週の報告数は287人。1定点の平均は7・76人で、過去10年平均の約6倍だった。宇和島保健所が19・50人で突出している。