「食糧」カテゴリーアーカイブ

岩手県で季節外れの4月の終わりの雪。気温も氷点下に

 


<岩手県>山沿いで季節外れの雪 農作物 霜に注意

FNN 2022/04/29

4月29日18時時点で、岩手県内では山沿いを中心に季節外れの雪が降っている。

さらに、30日の朝は霜が予想され、気象台は農作物の管理に注意を呼びかけている。

井上智晶アナウンサー
「午後4時を過ぎた宮古市区界です。桜が咲いているにも関わらず、季節外れの雪が降り、すでにこの時間、雪が積もり始めています」

宮古市区界の午後4時頃の気温は氷点下1度。

低気圧や寒気の影響で夕方ごろから山沿いを中心に湿った雪が降り始めた。

道の駅を訪れた人は…

「びっくりしたけどね。この薄着ですしね」
「(この時期の雪は)記憶にない。もうすぐ5月ですもんね」

平地では雪が混じるくらいとなりそうだが、山沿いでは積雪のおそれもあり、気象台は30日の朝にかけて雪による交通障害や路面の凍結に注意するよう呼びかけている。

森尾絵美里アナウンサー
「一方、あすは霜が予想されています。農家の方はどんな対策をしているんでしょうか」

盛岡市で果物を栽培するサンファームでは、2021年4月にサクランボが霜の影響を受け実がならず、売り上げが9割減少する被害を受けた。

そのため2022年は霜がおりるのを防ぐハウスを例年より少し早めに設置。さらに霜を防ぐ薬を導入した。

サンファーム 吉田聡社長
「ビニールをかけるだけで園地の中の気温がだいたい外気プラス3度ぐらいになるので、その点は少し胸をなでおろすという感じ」

ほかにも様々な果物の花が開花する時期だが、特に今影響を受けやすいリンゴに対して県は30日、低温や霜に注意するよう呼びかけている。

米ノースダコタ州の洪水が農作地にダメージを与える中で、アメリカの春小麦先物価格は過去最高値に近づく

 

[参考記事] アメリカでほぼ唯一の「春小麦とヒマワリ」のメジャー生産地であるノースダコタ州とサウスダコタ州が洪水と春の吹雪で、今なお植え付けに入ることができず (地球の記録 2022/04/29)

アメリカの春小麦先物価格

zerohedge.com


ピザ生地で使用される春小麦は、洪水が北の平原を荒廃させる中、過去14年近くの最高値に

zerohedge.com 2022/04/30

Spring Wheat Used In Pizza Crust Nears 14-Year High As Floods Devastate Northern Plains

米国北部の平原が、農作生産者たちが生産作物地域への植栽を妨げる壊滅的な洪水に悩まされているためアメリカの春小麦先物は2008年以来の最高水準に近づいている。

吹雪、冬の嵐、強風、 極端な洪水 が 4月ノースダコタ州とサウスダコタ州を襲い、植栽が5月末になると予測されているため、収穫量の減少が懸念されている。

現在、洪水で湿った状態のため、生産者たちが畑で働くことができていない。つまり、小麦が植えられていない状態であり、毎日の収穫量は減少する。

商品調査会社のハイタワーレポートは、「春小麦の収穫は、大雨と寒さによる植栽の遅れが続くと予想されている」と述べた。

最も活発な春小麦先物契約は1%以上増加してブッシェル12.02ドルになり、3月のピークに近づき、2008年以来の最高水準に近づいた。

春小麦は、ロールパン、クロワッサン、ベーグル、ピザ生地などに使用されている。ロシアのウクライナ侵攻後の供給不安により、世界の小麦生産は混乱させられている。

2021年のアメリカの干ばつ、ウクライナの危機、およびアメリカ北部の平原での洪水が相まって、世界は、主要な食糧需要を北半球にさらに依存している。

アメリカがこの収穫期に生産の苦境を経験した場合、それが天候関連の問題または単に不十分な肥料のためである場合でも、世界的な食糧危機が年末または次の年までにさらに顕著になる可能性があるリスクが高まる。

[韓国全土にアフリカ豚熱拡大]という報道

 


韓国全土にアフリカ豚熱拡大 ワクチンなくお手上げ状態

朝鮮日報 2022/04/28

野生のイノシシを介してアフリカ豚熱(African Swine Fever=ASF、以前の名称:アフリカ豚コレラ)が韓国全土に広がりつつあり、政府が対策準備に頭を痛めている。熱病にかかったイノシシが移動できないよう、移動経路の各地に鉄柵を立てたものの、十分でない状況だ。

初めて野生のイノシシからASFが見つかったのは2019年、京畿道漣川郡でのことだった。このイノシシは北朝鮮から非武装地帯(DMZ)を通って南下してきたという説もある。

これに対して、韓国環境部では韓国軍部隊と協議してイノシシの南下を阻止することを目標に、819億ウォン(約83億1400万円)かけて京畿道坡州市から江原道高城郡まで1418.3キロメートルにわたり鉄柵を設置した。

しかし、南北を縦断する山脈「白頭大幹」に沿って移動するイノシシの経路を物理的に断ち切るのに十分でなかった。京畿道・江原道一帯で発見されたASFは最近、政府の防衛線を突破して慶尚北道尚州市や忠清北道報恩郡まで広がっている。2019年に最初に発見された地点から慶尚北道尚州市功城面まで、直線距離にして239キロメートルも南下した。

ASFはヒトを含めイノシシ科以外の動物には感染しない「豚の伝染病」だ。しかし、感染速度が速く、致死率が100%近いため、養豚農家に広がると致命的な被害が出る。このため、対策づくりが急がれている。

環境部が27日に明らかにしたところによると、ASFは今年673件発生し、累計2548件に達した。2019年以降これまでに21の農家が被害を受け、豚12万頭が殺処分された。

新たに報告された民間農家被害事例はまだないが、ASFで被害を受けて殺処分を行った韓国国内21の養豚農家のうち、事業を再開したのは6カ所だけだ。

時点の被害地域は江原道・京畿道・忠清北道・慶尚北道などとなっている。政府は韓国全土のイノシシの5-8%がASFに感染したとみている。「韓半島(朝鮮半島)全域にASFが広がるのは時間の問題だ」と懸念されているのもこのためだ。

後半

結局はイノシシにワクチンを投与して感染を防ぐしかない。しかし、白頭大幹に沿って移動する韓国の野生のイノシシ(推定6万-13万頭)を捕まえて注射をするというのは現実的に難しい。このため、「餌ワクチン」、すなわち餌にワクチンの成分を混ぜ、イノシシにこれを食べさせてASFに対し免疫力を持たせるという方法が研究されている。

韓国では疾病管理院が中央ワクチン研究所・忠南大学と共に国内のイノシシの分離株を利用して「韓国型ワクチン」を開発している。

環境部と民間企業のコミファームは、米国で開発されたワクチン候補株を取り入れて適用する案を協議している。問題は実験だ。ワクチンに効果があるかどうかイノシシを相手に実験しなければならないが、この条件すらきちんと確保できていない状態だ。

動物実験をする実験室も不足しているのが実情だ。民間企業では「野生のイノシシを相手に早く実験をし、その結果を見るべきだ」と主張しているが、環境部は「その過程でASFがさらに広がったらどうするのか」と反対している。

世界的に見ても開発されたワクチンがなく、「かかると死ぬ病気」がASFだ。

2019年にASFが初めて発見された中国では、ASFが風土病として定着するのを防ぐため、国を挙げてワクチン開発に着手しているところだ。

韓国の業界では「イノシシ用『餌ワクチン』が出なければASFの全国拡大は時間の問題だ」と懸念している。政府はこれまで広域フェンスや死骸捜索戦略などを実施してきたが、2年以上にわたって流行拡大を防げていない。

政府はイノシシの餌にワクチンを注入する「餌ワクチン」を2024年までに開発するという方針だが、容易ではない状況であり、家畜の豚が感染した場合に接種するワクチンの開発も進んでいない。

環境部はASFが近いうちに慶尚南道・全羅北道・全羅南道などほかの地域にも広がるとみて、27日に各道の公務員を対象とした防疫教育を開始した。環境部関係者は「今は農家にASFが拡大するのを防ぐことに集中する。長期的には餌ワクチン開発に総力を挙げることになるだろう」と語った。

[ウクライナの穀類生産は前年比で4割減]という日本農業新聞の報道

 


小麦畑に地雷、農作業阻む 穀類生産4割減、有機販路も激減

日本農業新聞 2022/04/28

ロシアによる軍事侵攻から2カ月以上たち、ウクライナの農業は大きな打撃を受けている。今年の生産予想は戦争の行方によって大きく振れるが、現時点で穀物や油糧作物の生産量は前年の4割減という見方が出ている。占領地域の存在や畑に残る地雷、物流の混乱などが立ちふさがる。

大豆や野菜などの作付けが難しくなっている他、これから収穫する冬小麦の畑にまかれた地雷が農作業を難しくしている。政府などによると、今年の穀類生産量は6300万トン、前年の1億トンを大きく下回る見通しだ。マリウポリなど黒海沿岸地域で激しい戦闘が続き、海上輸送を主力とする輸出は、引き続き大きく制限されそうだ。

あまり注目されていないが、ウクライナの有機農業が痛めつけられている。ウクライナの有機農業生産は2020年に46万2200ヘクタールで行われていた。最大の産地は南部のヘルソン地域で8万2000ヘクタール、東部のザポリージャ地域の4万5000ヘクタールなどが続く。いずれも完全にロシア軍に占領されていたり、交戦によって農地で作業することが著しく難しくなっていたりする地域にある。合計すると、ウクライナの有機農業生産面積の3割に相当する。

混乱の中で有機農産物の販路は大きく限られている。生きるか死ぬかに直面する国民にとって必要なのは、有機農産物ではなくて、大量の基礎的食料だ。有機農業生産者の販路は激減した。こうした生産者は、ウクライナ軍や住民に無償で作物を提供したり、価格の上乗せを諦めて慣行の農産物と同じ値段で販売したりすることで、売り先を見つけている。

ある調査によると、国内の有機農業生産者の中で「これまで同様の生産を続けられている」と答えたのはわずか7%にすぎない。

一方でキーウでの生活は、目に見えて改善している。主要な交差点や橋にあった検問所は取り払われ、公共交通は平常に戻りつつある。市民は市内であればほぼ自由に出回れるようになった。米国大使館がキーウに戻るという26日のニュースも、市内に住む私たちを勇気づけてくれた。(キーウ、ユーリ・ミハイロフ、翻訳・編集=山田優特別編集委員)

インドネシアがパーム油輸出禁止対象を拡大。先物価格は史上最高値を連日更新

 

(※) 過去40年間のパーム油の国際価格の推移

tradingeconomics.com


インドネシアがパーム油輸出禁止対象を拡大、前日から方針転換

ロイター 2022/04/28

インドネシアのハルタルト調整相(経済)は27日、パーム油の輸出禁止対象をパーム原油や精製品などに拡大すると発表した。現地時間28日午前0時から実施される。

ハルタルト氏による前日の説明では、輸出禁止は脱酸・脱色・脱臭(RBD)処理をしたパームオレインに限定されるという話だった。同氏は急な方針転換について「ジョコ大統領の決定に沿い、国民の声を考慮に入れた結果」だと語った。

ジョコ大統領は別の声明で、当面は国家収入の減少懸念よりも、手頃な値段でパーム油を買うという国民のニーズが重視されると強調。「国内需要が満たされれば、もちろん私は輸出禁止措置を解除する。なぜならわが国には(輸出)税や外貨、貿易黒字が必要だと承知しているからだ。だが国民の基本的ニーズをかなえることはもっと大事な優先事項になる」と述べた。

米価下落と原油高騰に見舞われる北海道のコメ生産者

 


米価下落に原油高騰が追い打ち 田植え控え農家ため息 上川管内

北海道新聞 2022/04/26

新型コロナウイルス感染拡大に伴う米価下落や原油価格高騰の長期化で、上川管内のコメ農家が田植えを前に不安を募らせている。

農機の燃料代などで経費がかさむ一方、米価回復も見通せないためだ。一方、日本穀物検定協会(東京)が行っている2021年度産米の食味ランキングでは道産米の3銘柄が最高評価「特A」を得ており、生産者は品質への誇りを胸に作業に励む。

「燃料などあらゆる物の価格が高騰していて、経費削減がすごく難しい」。

旭川市旭神町などの水田約6・5ヘクタールでななつぼしとゆめぴりかを栽培するJAあさひかわ稲作協議会の岩井敬樹会長は種もみまきの作業場でため息をついた。

種もみを運ぶフォークリフトや、トラクター、コンバインなどの燃料費はロシアによるウクライナ侵攻など国際情勢の不安定化で昨年より1~2割ほど増える見立てという。

青森県の水稲の種まき進捗率は46%

 



水稲の種まき 進捗率は青森県全体で46%

ABA青森朝日放送 2022/04/25

青森県内の水稲の種まきの進み具合は、15日現在県全体で46%で、平年を5ポイント下回っています。

県によりますと、15日現在の水稲の種まきの進ちょく率は、西北地域が62%、上北が43%、東青が41%、下北が29%、中南が28%、三八が25%となっています。

県全体で46%で、平年を5ポイント下回っています。県全体のは種始めは、平年より1日早い7日でした。

県は今後、霜が降りたり低温が予想される場合は、ハウス育苗では資材で苗を覆うほか石油ストーブなども併用して保温すること、折衷苗代の場合は、被覆資材を二重にして保温するよう呼び掛けています。