[日本の食料自給率は37%、過去最低水準]という報道

 


日本の食料自給率は37%、過去最低水準

産経新聞 2022/04/06

新型コロナウイルスの感染拡大や原油・穀物価格の高騰などによって、食料品の値上げが続いている。日本の食料自給率は先進国のなかでも低い状態が長年続いており、世界情勢が緊迫するなか、食料安全保障への関心も高まっている。

農林水産省によると、日本の食料自給率は食生活の多様化、農家の高齢化による農地減少などを背景に低下し続けている。令和2年度は過去最低水準の37%で、過去50年間で23ポイントも下落した。国土面積の近いドイツが徐々に改善して近年は80~90%の自給率を誇るのとは対照的だ。

食料自給率は国民が食べる食品のうち、国産品の割合をカロリーベースで算出する。品目別でコメは97%と高いが、消費量は約60年前から半減するなど、コメ離れは深刻だ。

また、小麦や大豆を加えた主食用穀物全体では60%にとどまる。肉類に至っては、輸入飼料で育てた牛や豚も除外されるため7%しかない。

国は食料自給率45%を令和12年度の達成目標としており、コメの消費拡大と小麦や大豆、飼料などの国産化が急務だ。国土の67%を山林が占める日本では、限られた農地と人材の効率的な活用がカギとなる。