アメリカの中古住宅販売数が劇的に低下。ロックダウン時より低く、金融危機時に並ぶ

 

米国の中古住宅販売数の推移

アメリカは、商業用不動産の崩壊も間近のようです。

(参考記事)モルガン・スタンレーが、米国の商業用不動産の今後の「壊滅的な崩壊」を警告
BDW 2023年4月10日


この価格での需要が消失したため、住宅販売はさらに急落した。全額現金購入者でさえ撤退している。しかし供給量は増加を続ける

wolfstreet.com 2023/08/22

Home Sales Plunge Further as Demand Vanished at these Prices. Even Cash Buyers Pull Back. Supply Keeps Rising

中古住宅(戸建て、コンドミニアム、アパート)の販売は 7月に 6月比 2.2%減とさらに落ち込み、季節調整済みの年率換算販売額は 407万戸と非常に悲惨で、前年同期に匹敵した 1月以来の低水準となった。

2020年3月のロックダウン時の安値から、供給が 2022年の高値に匹敵するまで増加したにもかかわらず、中古住宅販売は、2010年の住宅不動産崩壊以来の最低水準だ。全国不動産業者協会によると、2020年6月の住宅供給量は 2010年以降最も多い。

季節調整後の年間売上高は、前年同期比で 16.6%減少した。

2021 年 7 月との比較で、-32.5%
2019 年 7 月との比較で、-24.5%
2018 年 7 月との比較で、-24.5%

となる。

私たちが目にしているのは、需要が消滅し、供給も同様に消滅しているということだ

3%の住宅ローンを抱えている住宅所有者が新しい住宅を購入しないため、彼らは買い手として消えてしまった。したがって、彼らは現在の家を売りに出しておらず、売り手として姿を消した。

これらの住宅所有者が買い手と売り手として同時に消滅したため、住宅市場全体(買い手と売り手)が 20%縮小したと推定される。

この需要の落ち込みは、住宅ローン申請件数の急落によってさらに証明されており、1か月後に報告される 8月の成約売上高は、本日報告された 7月の売上高よりもさらに悪くなる可能性があることを示している。

7月の実際の販売(季節調整済み年率換算なし)は前年比 18.1%減の 32万2000戸となった。

地域別にみると、すべての地域で前年比売上高が減少した

全額現金での購入者や投資家たちも住宅から手を引いた。 投資家やセカンドハウス購入者が多い全額現金販売は 7月に前年比 11.2%減の 9万6700戸となり、総販売の 25%を占めた。