「水道水を沸騰させるとマイクロプラスチックが最大90%除去される」という研究

 


硬水の水道水を沸騰させるとマイクロプラスチックが最大90パーセント除去される:研究

Epoch Times 2024/03/06

Boiling Hard Tap Water Removes up to 90 Percent of Microplastics: Study

硬水中の炭酸カルシウムはナノプラスチックをカプセル化し、やかんの底に時々見られるフレーク状の皮になる。

水道水を沸騰させることは、特定の有害な病原菌を殺すだけではない。マイクロプラスチックや化学物質などの汚染物質も破壊し、飲料水をより安全に飲むことができる

Environmental Science & Technology Lettersに掲載された新しい研究は、水道水をわずか 5分間沸騰させるだけで、マイクロプラスチックの量を最大 90%削減できる可能性があることを示している。

広州医科大学と中国の環境マイクロプラスチック研究センターの研究者たちは、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの不純物を除去するために、ガスコンロの非プラスチック電気ポットで水を沸騰させることを推奨している。

研究者たちによると、アジアの一部の国では古代から浄化方法として沸騰水が使用されてきた。「この単純な熱湯戦略は、家庭の水道水から、ナノプラスチックおよびマイクロプラスチックを『除染』することができ、水の消費による人間の[ナノプラスチックおよびマイクロプラスチック]の摂取を無害に軽減できる可能性がある」と研究者たちは書いている。

 

硬水ほど多くのマイクロプラスチックを捕捉

特定のアルカリ度および硬度の水は、通常、沸騰すると付着物 (炭酸カルシウムなどの不溶性ミネラルの残骸))を生成する。

この研究で研究者たちは、炭酸カルシウムが熱水中で結晶化する際にナノプラスチックに遭遇するという仮説を立てた。炭酸カルシウムはナノプラスチックをカプセル化し、やかんの底に時々見られる薄片状の皮になる

この研究では、炭酸カルシウムを 300ミリグラム/リットル (mg/L-1) 含む硬水の水道水を沸騰させると、ナノプラスチックとマイクロプラスチックが 90%近く減少し、80 mg/L-1 を含む水では粒子が 84%減少することが示された。

炭酸カルシウムの含有量が 60 mg/L-1 未満の軟水サンプルでは、​​沸騰してもプラスチックの減少は 25%以だった。