[世界初の「遺伝子操作された人間の赤ちゃん」の行方がわからなくなっている]という報道

 


世界初の「遺伝子操作された人間の赤ちゃん」の行方がわからなくなっている

COURRiER JAPAN 2022/05/03

中国で誕生した世界初の「遺伝子操作された人間の赤ちゃん」。この赤ちゃんの“生みの親”である研究者のフー・ジェンクイは世界中から批判され、懲役3年の実刑判決を受けた。しかし、問題の赤ちゃんはいったいどこへ行ったのか。科学者たちが中国政府に「ゲノム編集ベビー」の保護を求めている。

3歳になった「ゲノム編集ベビー」

中国の生命倫理学の研究者たちが、さらなる措置を講じてゲノム編集分野の研究を規制する必要があると訴えている。問題となっているのは、中国で誕生した世界初のゲノム編集ベビーの今後についてだ。

中国の著名な生命倫理学研究者のレイ・ルイペンとキウ・レンツォンが2022年2月、中国で誕生した3人のゲノム編集ベビーを保護するよう、政府に呼びかけた。

中国の生物物理学者であるフー・ジェンクイは2018年に、ゲノム編集で遺伝子を改変した赤ちゃんを誕生させたと発表し、世界中から激しい非難を浴びた。翌年には、違法な実験を行ったとして懲役刑が下され、いまも服役中だ。

中国・武漢市にある華中科技大学の生命倫理研究者であるレイは、2022年3月に開催されたウェビナーに出席し、「(ゲノム編集の)クリスパー(CRISPR)技術は日々進歩しています」と述べた。

「ゲノム編集を施された人々をどう扱うべきか。これはきわめて重大で根幹的な倫理問題です」

クリスパーとは、DNA配列について削除・挿入・置換といった操作を行い、ゲノムを部分的に編集できる技術だ。科学者らによれば、将来的にはさまざまな遺伝性疾患の治療に活用できる可能性があるものの、現時点ではまだまだ先の話だ。

レイとともに、2月に政府に呼びかけた提言に携わったキウはインタビューで、遺伝子を改変できるゲノム編集技術はいまだ「未完成」だと指摘した。

「何もかもが手探りの状態です。しかし、フー・ジェンクイの一件で得た教訓にもとづいて、ゲノム編集を巡る倫理問題を事前に検討し、今後に備えるべきです」。中国社会科学院の名誉教授であるキウはそう話す。

3人の「ゲノム編集ベビー」たち

フー・ジェンクイが世界を驚かせたのは2018年11月。香港で開催されたヒトゲノム編集国際会議の席上で、ゲノム編集を施した双子の赤ちゃん「ルル」と「ナナ」が誕生したことを発表した。3人目のゲノム編集ベビー「エイミー」は双子のあとに誕生した。3人のその後はわかっていない。

フー・ジェンクイは、ゲノム編集ツールのクリスパー・キャスナイン(CRISPR-Cas9)を使って受精卵のDNAを書き換え、赤ちゃんがHIV(ヒト免疫不全ウイルス)に感染しないようにしたと述べた。父親はHIV陽性だった。この発表に世界中が猛反発。ゲノム編集技術を生殖目的で使用するのは時期尚早だと、科学者らは声を揃えた。

中国・深圳市にある南方科技大学の生物物理学者、フー・ジェンクイは2019年12月、「違法な医療行為を行った」罪で懲役3年の実刑判決を受けた。2022年中には釈放される見込みだ。

ゲノム編集を巡る倫理問題をテーマにしたウェビナーに登壇したレイは、生殖細胞系列以外の体細胞と生殖細胞系列の両方で、ゲノム編集は科学的に必要とされていると述べた

「特に生殖細胞系列の編集については、いかに研究を規制すべきか、ゲノムを編集した人々をどう扱うべきかという点で、倫理面を検討して解決策を見つけることが必要です」。キウを含む中国の生命倫理研究者たちが参加したウェビナーで、レイはそう述べた。

優生学的な懸念がある

クリスパーは世界中の実験で使用されているが、それらはみな体細胞に関する研究だ。疾患の治療が目的であって、DNA配列の改変は遺伝しない。

豪メルボルンのディーキン大学アルフレッド・ディーキン研究所で医療人類学を研究するエベン・カークゼイ准教授によると、学界は、のちの世代に遺伝することのない成人を対象にしたクリスパーの使用と生殖医療クリニックでの使用とのあいだに一線を引いてきたという。

「生殖医療分野では、この技術をうまく使用できる方法がなかなか見つからないのです」とカークゼイは言う。「私が知る限り、クリスパーを倫理にのっとったかたちで不妊治療に活用できる確かな使い道はありません」

カークゼイは、HIVのような遺伝性疾患の感染予防に有効な治療法は数多く存在し、子どもの遺伝子を改変する必要はないと話す。また、遺伝子の「改良」、つまりクリスパーによって「優れた遺伝子」を生み出す優生学的な行為は禁止すべきだとした。

豪キャンベラにあるオーストラリア国立大学の遺伝子学者ガエタン・ブルジョも、ヒト生殖細胞系列のゲノム編集を必要とする明らかな医学的適用は思い当たらず、いずれにせよ、やり方はほかにあると述べている。

ヒト生殖細胞系列のゲノム編集は世界全域で禁止されている。世界保健機関(WHO)が2021年に発表した報告書では、調査対象国96ヵ国のうち、遺伝子を改変するゲノム編集を禁止しているのは70ヵ国で、合法としている国はひとつもないことがわかった。

中国は、ゲノム編集ベビー誕生という大問題が起きたのを受け、ヒト遺伝子の編集に関する規制を強化した。中国国家衛生健康委員会が2019年に発表した規制案によると、ゲノム編集ならびにその他の「リスクの大きい生物医学技術」が関係する臨床研究を実施する際は、国の許可が必要だ。さらに、新しい生物医学技術に関する臨床研究は、学術的ならびに倫理的な審査を経なくてはならないと書かれている。

ゲノム編集技術はどこへ向かうのか

遺伝子を改変するゲノム編集が合法化されている国がひとつもないとはいえ、今後に備えておく必要があると、中国の生命倫理研究者らは釘を刺す。

フー・ジェンクイがゲノム編集ベビーの存在を公表した1年後、ロシアの生物学者デニス・レブリコフは『ネイチャー』誌に対し、ヒト卵細胞の遺伝子を編集していると明かした。その目的は、聴覚障害を招く遺伝子変異を改変することだが、規制当局から承認が下りるまでは、遺伝子を編集した胚を女性に移植するつもりはないと述べた。

キウは、「この技術は徐々に進歩しており、やり方を知っている人ならだれでも使えます。ただし、それは違法かもしれません」と述べ、将来的には合法化に踏み切る国が出てくるかもしれないと続けた。

「ゲノム編集が施された人をどう扱えばいいのでしょうか。この件については方針を決めるべきです」

研究者たちは、中国で誕生した3人のゲノム編集ベビーの利害とウェルビーイング(心身の健康と幸福)を保護するための最善策を検討する必要があると、キウは話す。

カークゼイは、中国の生命倫理学コミュニティはゲノム編集を巡る問題について、世界を主導できる立場にあるという。

「中国が倫理面で先頭に立てば、他国はそれに従うでしょう」とカークゼイは言う。「今後に向けて明確なルールを打ち立てるべきです」

[台湾で新規感染者数が急増 連日最多を更新]という報道

(※) 以下は、台湾の4月28日までの1日あたりの新たな感染確認数の推移(赤のライン)と、検査数の推移 (緑)です。検査数も増えていますが、この2週間くらいの感染確認数の増加はちょっとすごいですね。

ourworldindata.org

記事には、

> 3回目のワクチン接種をさらに加速させる考えです。

とありますので、こういう山が何度か訪れた後、今年後半や来年からは、純粋に、ADE (抗体依存性増強)による、さまざまな病状での死者が増えることになりそうです。日本も同じですが。


台湾で新規感染者数が急増 連日最多を更新

テレ朝news 2022/05/02

台湾で新型コロナの一日あたりの新規感染者数が急速に増え続けています。

台湾の衛生当局は2日、新型コロナの新規感染者が1万7801人確認されたと発表しました。

台湾では先月半ばに一日あたりの感染者数が初めて1000人を超えたばかりでしたが、その後、急速に感染者数が増え続け、先月28日には一日あたり1万人を超え、連日、過去最多を更新し続けています。

一方で台湾は感染者の重症化率が低いことから新型コロナの規制を徐々に緩和する方針で、現在、住民の6割が済ませている3回目のワクチン接種をさらに加速させる考えです。

アフリカで最もワクチン接種率が高い南アフリカ当局が「コロナ第5波に突入する可能性がある」と発表

 

(※) 南アフリカの過去3ヶ月の新たな感染者数の推移

ourworldindata.org


南アフリカは、COVIDの第5波に突入する可能性があると述べている

Reuters 2022/04/30

South Africa says it may be entering fifth COVID wave

南アフリカは、過去14日間に感染が持続的に増加し、予想より早くCOVIDの第5波に突入する可能性がある。これはオミクロン変異種 BA.4および BA.5によって引き起こされているようだと保健当局者と科学者たちは 4月29日述べた。

アフリカ大陸で最も多くのコロナウイルスの症例と死亡を記録した南アフリカは、1月頃に第4波を終了し、南半球の冬の初めの5月または6月に第5波が始まると予測していた。

ジョー・ファーラ保健相はブリーフィングで、入院数は再び増加しているものの、これまでのところ集中治療室への入院や死亡に劇的な変化はないと語った。

感染症専門医のリチャード・レッセルズ氏は同じブリーフィングで、以前の波からの免疫力の低下が、症例の予想よりも早い流行の再開に寄与している可能性があると語った。

彼は、オミクロンのBA.4およびBA.5サブリネージに起因する感染の割合の増加は、BA.2のような他のオミクロンサブバリアントよりも成長の優位性があることを示唆していると述べている。

しかし、これまでのところ、BA.4とBA.5が著しく深刻な病気を引き起こしている兆候はないと南アフリカ国立伝染病研究所の Waasila Jassat は言った。

南アフリカでは、パンデミックの際に370万件以上のCOVID症例と、10万人以上の死亡が報告されている。

フランスの原子力発電所の50%が稼働停止。フランスの発電量の3分の2以上は原子力発電

 


フランスはエネルギー危機の中で原子炉の50%を閉鎖した

RT 2022/04/30

France shuts down 50% of nuclear reactors amid energy crunch

フランスの電力大手は、ヨーロッパがエネルギー危機に取り組む中で、28基の原子炉がオフラインになっていることを確認した。

ヨーロッパを代表する電力輸出国の1つであるフランスは、欠陥やメンテナンスのために56基の原子炉のうち28基をオフラインにした。このステップは、ヨーロッパの歴史の中で最悪の1つといえる1か月にわたるエネルギー危機の真っ只中で起きている。

同国南部の Electricitede France(EDF)が運営する 1,300メガワットの Golfech-2 原子炉は、4月30日までのメンテナンスのために4月29日にシャットダウンされたと同社はグリッドオペレーターRTEへの提出で述べた。

一部で腐食の問題が発見された後の長期の停止による停止は、天然ガス不足によって悪化する需要の急増時に、EDFにヨーロッパの送電網から電力を購入することを余儀なくさせると予想される。

燃料補給と定期的なメンテナンスのための予定された停止とともに、チェックと修理は、伝えられるところによると、フランスの原発生産量を過去10年以上で最低レベルとした。

原子力発電はフランスの発電量の3分の2以上を占めており、この操業停止はヨーロッパの供給問題を悪化させると予想されている。

2022年のフランスの電気の1日の価格は、発電所の運営をガスと石炭に大きく依存しているドイツよりも平均して30%近く高くなっている。伝えられるところによると、それらは2021年の同時期の4倍だ。

ロシアが西側の制裁をめぐって国際宇宙ステーション(ISS)から撤退

 


ロシアは西側の制裁をめぐってISSから撤退する

zerohedge.com 2022/05/01

Russia To Pull Out Of ISS Over Western Sanctions

ロシアが国際宇宙ステーション(ISS)を離れる動きは、 当初 2025年に予定されていた。しかし、ウクライナへの侵攻とその結果としての西側の制裁は、これを加速させている。

米国ブルームバーグは、ロシアの2つの国営通信社(タス通信とRIAノボスチ)からのメディア報道を引用し、ロシアの宇宙機関のトップが 4月30日、ロシアはISSから撤退すると発表した。

ロシアの宇宙機関ロス・コスモスのドミトリー・ロゴージン長官は、国営テレビのインタビューで、以下のように述べた。

「決定はすでに行われている。私たちはそれについて公に話す義務はない」

「あとは、私たちの義務に従って、ISSでの作業の終了を1年前に通知することだけだ」

ロゴージン長官は3月初めに、ウクライナへの侵攻に対する壊滅的な制裁でロシア経済に打撃を与えた西側同盟国に対し、ISSを去ると述べていた。制裁はロシア政府を非常に怒らせたので、彼らはISSの軌道を外すと脅した。

ロシア政府は 米国へのロケットエンジンの納入を停止した。ロス・コスモスは最近、 ヨーロッパの衛星を低軌道に打ち上げることを拒否した。

ロゴージン長官の今回のインタビューでは、ロシアがいつISSを徹底予定であるかについての明確なタイムラインは提供されていない。

進行中のロシアとウクライナの紛争と宇宙でのロシアと米国の関係の崩壊は、新しい双極世界が出現している証拠といえる。それにより、 西側対ロシア・中国での 新しい宇宙開発競争が形作られるだろう。

アメリカで史上初めてヒトへの H5N1 鳥インフルエンザの感染が確認される

 

(関連報道) H3N8鳥インフルエンザの「史上初めてのヒトへの感染」が中国で報告される (2022/04/30)


CDCが鳥インフルエンザのヒトの症例を報告

Beckers Hospital Review 2022/04/30

CDC reports human case of avian influenza

コロラド州の男性がH5鳥インフルエンザウイルスの検査で陽性を示した。これは米国で最初の症例であると保健当局は4月28日に述べた。

コロラド州保健局によると 、40歳未満の男性は、CDCによると、おそらくH5N1に感染した家禽のいる商業農場で働いていたという。

彼は倦怠感を唯一の症状として報告し、現在は隔離されており、インフルエンザ抗ウイルス薬オセルタミビルで治療されている。

保健機関の声明によると、曝露が感染を引き起こしたかどうかは不明だ。

コロラド州保健局の当局者は、陽性の検査結果は単一の鼻腔検体から得られたと述べた。CDCは、4月27日の結果を確認したが、繰り返しの検査は陰性であると述べている。

「患者は感染した家禽と密接に接触していたので、ウイルスは感染を引き起こすことなく人の鼻に存在していた可能性があります」とコロラド州保健局は述べた。CDCは、陽性の検査が「鼻膜の表面汚染」の結果であるかどうかは現在判断できないと述べた。

「現時点での適切な公衆衛生上の対応は、これが感染症であると想定し、封じ込めて治療するための措置を講じることです」とCDCは述べ、一般大衆へのリスクを追加することは低いままです。

CDCは、2021年後半から、野鳥や家禽のH5N1の発生を監視してきました。

当局は、感染した鳥にさらされた2,500人以上の人々の健康状態を追跡しており、これが唯一の検出された症例であると述べた。現在流行しているH5N1ウイルスの優勢なグループによって引き起こされた最初のそのような人間の感染は、12月に英国で報告された。

[クルミアレルギーが急増 原因食物「木の実類」が「小麦」超え3位に]という報道

 

(※) これは2020年の調査ということで、パンデミック下の「過剰な殺菌」が始まった年でもあり、それが原因だと思われます。以下の記事には、2021年のカナダ・ブリティッシュコロンビア大学の研究者たちの「過剰な殺菌に対する警告」を載せています。

[参考記事] カナダの微生物学者たちが「パンデミックでの過剰衛生や社会的距離が特に子どもたちの腸内細菌環境に影響を与えており、長期間の重大な健康上の影響を残す」とした警告を発表 (In Deep 2021年2月4日)

記事にはこのようにあります。

> 腸内細菌叢の変化は、健康への影響をもたらす可能性がある。アレルギー反応、喘息、肥満、糖尿病等はすべて微生物への曝露が少ないことの影響によるものである可能性が指摘されており、ここ数十年の人々の衛生的な生活での腸内細菌叢の変化と関連しているともされる。

もともと主要国は、過剰な衛生に支配されていましたが、パンデミックで、それが日常化してしまいましたので、特に子どものアレルギー(食料、花粉、薬剤アレルギーなどすべて)は今後も飛躍的に増えていくと思われます。

これは、意味のわからない消毒と殺菌を子どもたちに強制した大人たちの責任です。


クルミアレルギーが急増 原因食物「木の実類」が「小麦」超え3位に

朝日新聞 2022/05/01

クルミやカシューナッツ、アーモンドなどの「木の実類」で食物アレルギーを起こす人が増えている。これまで、日本人の食物アレルギーの3大原因は鶏卵、牛乳、小麦だった。最新の調査で初めて、木の実類が小麦を抜いた。

調査は、国立病院機構相模原病院(相模原市)の海老澤元宏(えびさわもとひろ)・臨床研究センター長らが、全国約1千人のアレルギー専門医らを対象に2020年に実施した。

食べて1時間以内に症状が出た即時型食物アレルギーを新たに発症したケースをみると、原因の1位は鶏卵(33・4%)、2位は牛乳(18・6%)で例年と同じだったが、3位は木の実類(13・5%)で、4位の小麦(8・8%)を抜いた。豆類のピーナツは5位(6・1%)だった。

木の実類の内訳を見ると、クルミが最も多く、過半数を占める。報告件数は速報値で463件。前回調査(17年)の約2倍、9年前の10倍以上に増えている。意識低下や血圧低下などで救急搬送が必要になる重篤な症状(アナフィラキシーショック)になったケースも58件あった。

患者数が増えている原因は不明だが、「消費量が増えていることも背景にあるのではないか」と海老澤さんは指摘する。