「妊娠中の mRNAワクチン接種はラットの新生児に自閉症様行動を誘発する」という論文

これは、半年くらい前に、以下の In Deep の記事で取り上げたものですが、最近また X で取り上げられていましたので、論文の概要を再掲します。おそらく、成人の認知症などにも多少は関係すると思われます。

(記事)妊娠中のワクチン接種後に生まれる自閉症的行動を示す新生児に関する研究。その原因である「海馬と小脳の神経細胞の破壊」の影響は、大人にも適用されるはず
In Deep 2024年1月14日





COVID-19 mRNAワクチンBNT162b2の出生前曝露は雄新生児ラットに自閉症様行動を誘発する:WNTおよびBDNFシグナル伝達の乱れに関する知見

link.springer.com 2024/01/10

Prenatal Exposure to COVID-19 mRNA Vaccine BNT162b2 Induces Autism-Like Behaviors in Male Neonatal Rats: Insights into WNT and BDNF Signaling Perturbations

概要

COVID-19パンデミックは、この疾患に対処するための BNT162b2 (ファイザー社のコロナワクチン)を含む mRNA ワクチンの迅速な開発と配布を促進した。

これらのワクチンの神経発達への潜在的な影響、特に妊婦とその子孫などの感受性の高いグループに対する懸念が生じている。

この研究は、ラットモデルにおける WNT (分泌性糖タンパク質の一種)の遺伝子発現、脳由来神経栄養因子(BDNF)レベル、特定のサイトカイン、m-TOR (細胞内シグナル伝達に関与するタンパク質キナーゼの一種)の発現、神経病理、および自閉症関連神経行動学的結果の調査を目的とした。

妊娠ラットは妊娠中に COVID-19 mRNA BNT162b2 ワクチンを接種した。

その後、オスとメスの子孫に対する自閉症様行動、ニューロン数、および運動能力の評価が行われた。

分子技術を適用して、脳組織サンプル中の WNT および m-TOR 遺伝子発現、BDNF レベル、および特定のサイトカインを定量化した。その後、既存の文献内で知見を文脈化し、潜在的なメカニズムを特定した。

この研究結果は、mRNA BNT162b2 ワクチンは雄雌両方のラットの WNT 遺伝子発現と BDNF レベルを著しく変化させ、主要な神経発達経路に重大な影響を及ぼしていることを示唆した。

特に、雄ラットは社会的交流と行動の反復パターンの顕著な減少を特徴とする、顕著な自閉症様行動を示した。

さらに、重要な脳領域のニューロン数が大幅に減少しており、神経変性または神経発達の変化の可能性を示唆している。

雄ラットはまた、協調性と敏捷性の低下によって証明される運動能力の低下を示した。

この研究は、ラットモデルにおける WNT 遺伝子発現、BDNF レベル、および特定の神経発達マーカーに対する COVID-19 mRNA BNT162b2 ワクチンの影響についての洞察を提供している。

これらの観察結果をヒトで確認し、正確なメカニズムを調査するには、より広範な研究が必要だ。特に妊娠中の COVID-19 ワクチン接種のリスクとメリットを包括的に理解することは依然として不可欠であるだろう。