都市部に住む人たちは「食物繊維の消化を助ける腸内細菌をほとんど失っている」ことが判明

 


科学者たちは、都市部に住む人々と都市が植物を消化する能力が低下していることを発見した

euronews.com 2024/03/24

Scientists find people living in urban areas and cities are becoming less able to digest plants

食物繊維の消化を助けるルミノコッカスと呼ばれる腸内細菌は、都市化社会に住む人たちでは、マイクロバイオームのサンプル中に「まばら」にしか存在しないことがわかった。

都市化された地域に住む人々は、繊維の消化を助ける健康な腸内細菌を失っている可能性があることが新たな研究で示された。

繊維は私たちの腸を健康に保ち、セルロースは野菜や全粒穀物製品に含まれる食物繊維の成分の1つだ。

新しい進化分析によると、工業化社会における私たちの暮らし方や食事の仕方が、腸内での繊維の分解方法に影響を与えている可能性があるという。

イスラエルのネゲブ・ベングリオン大学の研究チームは、特に先進社会において、ヒトの腸内微生物叢でセルロース分解細菌が減少していることを発見した。彼らはその報告書をサイエンス誌に発表した。

「人類の進化を通じて、繊維は常に人間の食事の主力であった」とネゲブ・ベングリオン大学の分子生物学と生化学の研究者サラ・モライス氏は声明で述べた。

「繊維は私たちの霊長類の祖先の食事の主要成分でもあります。繊維は私たちの腸内細菌叢を健康に保ちます」と彼女は付け加えた。

研究者の分析によると、ルミノコッカス株は古代の人間社会、狩猟採集社会、農村部の人々の間でより蔓延していたという。

しかし、デンマーク、中国、スウェーデン、米国などの先進社会に住む人々の間では、食物繊維の少ない食事への移行が原因で、その存在ははるかに稀になっていると著者たちは述べている。

「これらの微生物は霊長類や 1000年から 2000年前のヒトの腸のサンプルに非常に蔓延しており、豊富に含まれているため、これらの微生物がヒトの祖先のマイクロバイオームの不可欠な部分であった可能性があることを示唆している」と著者たちは述べた。