起立性調節障害の中高生への新しい治療法と紹介されているのは「統合失調症の薬の投与」

 

精神疾患でもない十代の子たちにこんなものを長期で飲ませていたら…。

この「アリピプラゾール」というのは以下のような薬です。

アリピプラゾールは、非定型抗精神病薬の一つ。統合失調症に効能・効果がある。日本では2012年に、双極性障害における躁症状の改善が追加された。2013年に、うつ病・うつ状態が追加された。…副作用は72.7%に認められ、特に多かったのは傾眠が48.9%であった。 Wikipedia

さらに「副作用」の項目には以下のようにありました。

> 2016年にアメリカ食品医薬品局 は、衝動制御における副作用についての警告を追加したが、食事・買い物・性行為・ギャンブルへの抑えがたい衝動と、他人への危害についてである。…アリピプラゾールは、抗精神病薬の中で最も暴力の報告が多かった

日本では、多動症の子どもに覚せい剤(コンサータ)を処方することが多いですが、それと同じ理屈で、何かが間違っている。コンサータについては以下の記事にあります。

(記事)アメリカで驚異的に増え続ける ADHD の子どもたち。しかし、それよりも、今でも「日本の子ども」の治療に使われているのが、コカインや覚醒剤と同じリタリンもどきだったとは・・・
In Deep 2015年12月16日

以下が、女性セブンの記事です。


「朝起きられない」起立性調節障害に新治療法、アリピプラゾールが中高生70万人を救う

女性セブン 2023/11/28

これまで、朝起きられない子供たちに向けられてきた「怠けている」「気合が足りない」といった精神論。しかし、その症状には理由があった。最新の研究が示す治療法を、自身も睡眠に悩みを抱えるジャーナリスト・横田増生氏が徹底取材した。

 * * *
激しい頭痛に悩まされていたKさん(14才)が、地元・茨城県の小児科で「起立性調節障害」と診断されたのは、小学5年生のときだった。

「そんな病名があることを初めて知りました。

小学3年生の頃から頻繁に頭痛を感じ、朝起きるのが苦手だったのですが、これは病気だったんだと驚きましたね」(Kさん)

頭痛は夕方になるとひどくなり、食事をとることも、入浴することもできなかった。病院で処方された頭痛薬を服用して、ごまかしながら乗り切ってきたという。

しかし、中学校に進学した昨年の秋、新型コロナウイルスに感染すると頭痛が悪化。めまいも起こるようになり、ひどく気分が落ち込んだ。

病院からは血圧を上げる薬が追加された。しかし、薬をのんでも血圧計の数値が上がることはなかった。

今年4月に中学2年生になると、学校に行けない日が増え始めた。6月はほとんど学校に通えなかった。ベッドに入って寝付くまでに時間がかかるようになったからだ。

22時にはベッドに入るが、24時前後まで眠れない日が続く。眠りにつくのが遅くなると、翌朝の頭痛がひどくなり、目が覚めるのは通学時間をとうに過ぎた9時頃。そこから起き上がるまで、さらに3時間近くもかかる。Kさんは学校に通いたい一心で、母親と病院を何箇所もめぐった。

転機となったのは、今年の夏休み、県立病院で睡眠専門医の診断を受けたこと。そこで、新たに「睡眠相後退症候群」と診断され、向精神薬〈アリピプラゾール〉1mgと、眠気を誘う〈メラトニン〉2mgを処方された。

効果は1か月で表れ始めた。

ベッドに入ると、30分ほどで眠たくなる。22時半に眠れた夜は、翌朝の頭痛もほとんどなく、6時半には起き上がり、登校もできた。

「新しい薬をのむ前の体力と気力を100とすると、いまは130ぐらいまで上がってきました。この調子だと、休まず学校に通えそうです」(前出・Kさん)

以下はオリジナル記事からどうぞ。